2015年の「キングオブコント」覇者、コロコロチキチキペッパーズ(以下コロチキ)が、今年4月から拠点を大阪から東京に移すことが明らかになった。コロチキは大阪府出身の西野創人(24)と、京都府出身のナダル(31)により2012年に結成されたコンビ。東京進出でさらなる活躍が期待されるが、東京に来たからといって成功が保証されているわけではない。
お笑い評論家のラリー遠田さんは、「東京で売れるためにはこれまでのスタイルを少し変える必要がある」と指摘する。
「関西では生々しいことをズバッと言う“ドギツイ”感じがウケますが、東京でそれをやるとお客さんに引かれてしまうことがあります。うまくやるには、ネタやトークの内容を少しマイルドにしないといけません。明石家さんまさんや笑福亭鶴瓶さん、ダウンタウンは適応した良い例です。一方、ドギツイ毒舌を売りにしていたやしきたかじんさんは、しがらみや制約の多い東京のテレビに出ることを拒否し続けていました」(ラリー遠田さん・以下「」内同)
現在のバラエティー番組を支えている中堅・若手クラスはどうか。
「例えば、苦戦しているのは千鳥です。関西ではレギュラー番組を11本持っていたこともあり、2013年に上方漫才大賞を受賞するなど実力派の彼らも、東京の芸人に囲まれるとその魅力を発揮しきれていません。彼らのように関西芸人が内弁慶になってしまう理由のひとつは、東京と大阪のテレビでは出演者の顔ぶれが違うためです。
関西のテレビは出演者のほとんどが芸人で、そこに関西ローカルのアナウンサーやタレントが加わる程度です。ところが東京のバラエティー番組には大物俳優もアイドルもミュージシャンも出てきます。急に世界が広がって、それに慣れる前に自信をなくしてしまったり、制作サイドから『使いにくい』と烙印を押されたりする芸人も少なくありません」
東京進出で売れっ子に成長したのは、フットボールアワーの後藤輝基だ。