スポーツ

清原の恩師・森祇晶氏 巨人でピアスした頃から変わったか…

入れ墨の話を聞いた時は「なぜだ」と思った

 覚せい剤取締法違反で逮捕された清原和博容疑者(48)。周囲の人々はどう見ていたのか。清原の入団2年目から西武ライオンズで指導をした恩師・森祇晶氏が、清原からの相談事を明かす。
 
 * * *
 5年ほど前、清原が家族とハワイに来た時に連絡があった。「一対一で話がしたい」という。我が家に呼び、2人で3時間ほど話をした。彼は「家族を守りたいが、野球人としてこれからどうしたらいいか分からない」「もう一度ユニフォームが着たい」という相談をしてきた。だから私はこうアドバイスした。

 仕事でなくても球場へ行き、野球を勉強せよ。よく現場へ来ていれば必ず指導者にという声が出てくる。気持ちがテレビのバラエティや格闘技に向いているようではダメだ。真摯に野球と向き合いなさい──。

 清原は神妙な顔で「分かりました」と言っていた。家族を守りたい気持ちが強く感じられたし、私は彼が相談に来てくれたことが嬉しかった。

 しかしそれから一度も連絡はなかった。心配して手紙を3回ほど出したが返事はなく、音信不通になった。余計なことをしたかなと思った。桑田(真澄)が「小姑のように言い続けたが、小言を言われるのに嫌気が差したのかも」と言っていたのと同じ気持ちだ。

 その後、入れ墨の話を聞いた時は「なぜだ」と思った。礼儀正しい、言葉遣い一つとっても丁寧な男だったのに。思えば巨人でピアスをし始めた頃から、彼の中で何かが変わっていたのかもしれない。

 西武時代、私は清原を1年目から4番に据えた。彼は責任感の強い男で、私の期待に十分応えてくれた。この頃、私が清原を甘やかしすぎたと批判されていることは知っている。確かに私はグラウンド外では自由にさせていた。だがこれは社会人なのだから痛い目に遭うのも勉強で、それを乗り越えて立派な野球人になると考えたからだ。現に私は西武の他の選手たちにも同様に接し、彼らは立派な指導者になっている。

 なのになぜ、特にあの真面目だった清原が──。今はとにかく、「なぜだ」という気持ちしか浮かんでこない。

※週刊ポスト2016年2月26日号

関連記事

トピックス

麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
松本智津夫・元死刑囚(時事通信フォト)
【オウム後継「アレフ」全国に30の拠点が…】松本智津夫・元死刑囚「二男音声」で話題 公安が警戒する「オウム真理教の施設」 関東だけで10以上が存在
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン