国内

清原のヤクザへの憧憬 幼児性の表れか

溝口敦氏

 元プロ野球選手でタレントの清原和博が覚せい剤取締法で逮捕されて以来、覚醒剤の恐ろしさが広く喧伝された。しかし、それだけでなく、清原自身が広域指定暴力団の幹部と偶然に出会えたことを喜んでいた様子や、みずから刺青を入れていたことなど、ヤクザとの関係にも注目が集まっている。暴力団事情に詳しいジャーナリストの溝口敦氏と鈴木智彦氏が、日本人とヤクザの独特な距離感について論じた。

 * * *
溝口:清原事件は、あらためて暴力団が捌く覚醒剤が世間に蔓延していることを知らしめました。密売人の逮捕にとどまり、入手ルートの全容解明には繋がらないと語る人もいますが、一罰百戒という意味では捜査当局は目的を果たしたと言っていいでしょう。

鈴木:メディアは清原とヤクザとの関係性に注目していますが、プロ野球選手がヤクザに近づくことが問題になるようになったのは、実は最近の話ですよね。暴力団排除条例が施行される前までは、暴力団の宴会でプロ野球選手を見かけることはよくありました。ヤクザにとっては、プロ野球選手や芸能人を連れて歩くのがステータスですから。

 同時に清原のようにヤクザに憧れる日本人はどんな時代にも常に一定数存在して、自ら接点を持とうとする。

溝口:清原のヤクザへの憧憬は、社会人としての自信が持てなかった彼の幼児性の表れではないかと思うんです。清原は刺青を入れていましたね。それを聞いて、二代目竹中組の竹中武組長の話を思い出しました。刺青は、ヤクザとして生きる覚悟を示すために入れる人もいるけれど、気の弱い者がバカにされたくなくて入れるケースが多いというんです。

 刺青を入れるには、まず下書きである筋彫りを入れます。刑務所に入るとき、筋彫りのままだと服役囚に半端者だとバカにされる。だから入所前に大急ぎで完成させる人もいる。刑務所でいじめられたくないというわけです。清原の刺青もそう。彼の人間的な危うさの象徴のように感じました。

関連記事

トピックス

各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
理論派として評価されていた桑田真澄二軍監督
《巨人・桑田真澄二軍監督“追放”のなぜ》阿部監督ラストイヤーに“次期監督候補”が退団する「複雑なチーム内力学」 ポスト阿部候補は原辰徳氏、高橋由伸氏、松井秀喜氏の3人に絞られる
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン