西の横綱は貴乃花部屋の景子さん。フジテレビアナウンサー時代も、面倒見の良さと仕切りの能力の高さが評判だったという。
「貴乃花親方を次期理事長候補に押し上げたのも、景子さんの力が大きい。大阪場所担当時代は『和装day』やサイン会を発案しましたが、それら細かいファンサービスは景子さんの女性目線ならではのアドバイスがあったといわれます。また、後援会ではなくサポーター制度を導入したのも景子さんのアイデアだったといわれます。貴乃花親方が思い切った協会改革が打ち出せるのも、おかみさんあってのことなんですよ」(スポーツ紙相撲担当記者)
三役に並ぶ部屋は、親方の実績が輝かしいものから、部屋の弟子たちの成績が優れているものまで様々。東の大関は九重部屋の久美子さん、西の大関は尾車部屋の史枝さん、東の関脇は佐渡ヶ嶽部屋の真千子さん、西の関脇は高砂部屋の恵さん、東の小結は木瀬部屋のゆかりさん、西の小結は二所ノ関部屋のみづえさん。おかみさんの経歴もモデル(九重部屋)、CA(尾車部屋)、歌手(二所ノ関部屋)と百花繚乱だ。
東の前頭6枚目、湊部屋の真さんは現役の医師。
「埼玉医大大学院に在学中、病院に見舞いに来た湊富士と出会い、2001年に結婚。現在は老人ホーム併設のクリニックの院長とおかみさんを兼業している。部屋の専属ドクターとして力士の体調管理にあたり、逸ノ城にマッサージした際に、帯状疱疹を見つけたこともある。一昨年、新入幕で見せた逸ノ城の快進撃の立役者の1人」(後援会関係者)
変わり種といえば、西の前頭5枚目、浅香山部屋の充子さんは元女子プロレスラー。魁皇の現役時代に相撲記者の紹介で知り合い、結婚した。
「引退間近の魁皇は治療やリハビリ漬けの毎日。そんな中、格闘技出身の充子さんのアドバイスが役立った。おかみさんになってからもその経験は活き、親方と二人三脚で部屋を盛り立てています」(別の相撲担当記者)
東の前頭1枚目、阿武松部屋(元関脇・益荒雄)のおかみさんは元プロゴルファー。力士会のコンペのゲストに招かれた久子さんが、初心者の益荒雄を優しく手ほどきして意気投合したのだそうだ。
「独立当時は5人の弟子でスタートしました。久子さんはゴルフを封印しておかみさん業に専念、不調時や稽古中の心構えなど、女子プロ時代の話をして弟子を励まし、今は幕内と十両の力士を出しています」(後援会関係者)
※週刊ポスト2016年3月25日・4月1日号