「例えば3パック入りの納豆や、5個入りの玉ねぎ…。“こんなに食べられないから1つで売れ”と声を荒らげる。そんなことは日常茶飯事ですよ」(スーパー店長)
そして、こうした状況は家庭でも…。都内在住の主婦(53才)は、見てはいけないものを見てしまった。夫の実家で2人暮らしをしている82才の義父と78才の義母を訪ねたときのこと…。
「数年前に脳梗塞で倒れた義父のサポートで月に数度、夫の実家を訪問していますが、ある時、義母がおむつを交換しながら義父の体を素手でビシビシと殴打するのを目撃したんです。驚いて、『お義母さん、やめてください』と止めようとすると、義母は『この人はこんなことをされても仕方ないんだ。私が家事や子育てで大変だった時、この股でよその女と遊んでいたんだ!』と鬼の形相で義父を叩き続けました。普段は優しい義母のあまりの変わりように愕然としました」
高齢者と女性のカウンセリングを専門とする「あしかりクリニック」の芦刈伊世子院長は、女性による暴力は「恨み」が主因と指摘する。
「とくに配偶者との関係では、鬱積した長年の恨みを高齢になってから晴らすケースが多い。出産や子育ての時に夫は手伝わず、浮気などしようものなら、夫が高齢になって体力が衰えるのを待ち、ここぞとばかりに報復するんです。しかも女性の場合、他の人にわからないように傷が目立たない程度の暴力や、聞くに堪えない汚い言葉をネチネチと繰り返すケースがある」(芦刈院長)
一昨年7月には、都内で36年前の不貞を思い出した71才の妻が怒りのあまり、介護中の夫(当時79才)を殴って死なせる事件も発生している。
※女性セブン2016年4月21日号