ここで大事になるのもやはり「女性」の存在。独身で、かつガールフレンドがいない男性高齢者で幸福だと答えている人は32%しかいないが、ガールフレンドがいる人では58.3%だ。
意外なのが1人暮らしの男性は「孫がいない」ほうが幸福度が高いという結果。孫がいる男性は幸せと回答したのが37.3%に対して、いない人は43.3%だった。
「1人暮らしの男性はやはり女性がいると幸福度が格段に上がるんです。また、理由は明確ではありませんが、孫がいないほうが幸福度が高い。孫は面倒だしうるさいからいらないけど、ガールフレンドは欲しい。やはり誰かの面倒を見る側ではなく、“してもらう”側になるのを求めているのでしょう」(三浦氏)
最後に上流、下流に共通して幸福に感じる要素が「友人との余暇を楽しむ」。老後は「資産」より「友人」が多いことが幸せの条件といえるかもしれない。上流でも不幸老人、下流でも幸福老人はいる。カネもなければ友人もいない「下流の不幸老人」だけは、避けたいものだ。
※週刊ポスト2016年4月15日号