中国に“持ち上げられた”6人がどんな「対中外交観」を持っているのか確かめるべく全員に取材を申し入れたが、大野議員は「中川氏に一任している」と回答。その中川議員も「とくにお話しすることはない」とのことだった。
残る4人のうち3人も回答がないなど、なぜか揃って逃げ腰。唯一、答えてくれたのが、津島議員事務所の秘書だった。
「中国に視察に行ったことは何度もあります。中国の政府高官と会ったり、外交部の人に挨拶したり。日本企業の現地法人や中国企業の視察も行ないました」
さらに中国に“将来の総理候補”と見られていることについて聞くと、「そう思ってくれているなら嬉しいです。うちの議員はまだまだですが、中国のロビー活動は先を見てやっているんでしょうね」と、まんざらでもない様子だった。
実際に6人は年に1回訪中し、共産党幹部や、胡錦濤・前国家主席や李克強首相を輩出した共産主義青年団の幹部とも会見している。中国特派員経験がある大手紙政治部記者が語る。
「親中派として知られていた故・小渕恵三元首相の娘で将来の総理候補と期待していた小渕優子氏が“失脚”したことで、中連部としてはアテが大きく外れてしまった。だからなおさら代わりとなる若手議員とのパイプを作ろうと必死になっている」
果たして、中連部のお眼鏡どおりにいずれこの6人から首相が生まれるのだろうか──。
※週刊ポスト2016年5月27日号