シェパードなどの大型犬が活躍している印象が強い警察犬。しかし、自慢の嗅覚を生かして警察犬の資格を持つのが、体重6kgのジャックラッセルテリア・メッシだ。
「私の立場は、嘱託警察犬。警察犬の試験に合格した家庭犬っていうたらわかりやすいじゃろうか。女の子だから“婦警犬“やね(笑い)」
ここ数年、じわじわと増えている小さな警察犬。犯人確保などの大技は苦手だけれど、追跡などは得意分野。
「ジャックラッセルテリアはもともと猟犬じゃけぇ、空気中にただようにおいを嗅ぎ分けられるんじゃ。足跡が残っていなくても追跡できるんは強味じゃね」
飼い主の西野さん夫婦は、警察犬を育ててまもなく20年。現在はメッシの他にシェパードとラブラドールレトリバーがいて、唯一の小型犬ながら、みんなと同じように訓練に励んでいる。
「訓練はママのほうが上手じゃね(笑い)。パパは私たちに甘いんじゃ」
とにかくアクティブで、訓練が大好きというメッシ。いつもみんなで訓練に出かける場所に着くと「早くやらせて!」とせがみ、待ちきれない様子だ。
「でもね、早く現場に出てみたい! 山口県じゃ1年に70~80件の警察犬出動があって、その多くは行方不明者の捜索。じゃから、私がみんなの役に立てる日も近いかも!」
【プロフィール】
名前:メッシ ♀
年齢:6歳
種類:犬(ジャックラッセルテリア)
勤務先:山口県警
職種:嘱託警察犬
主な仕事内容:自宅待機し、要請があればすぐに出動する。
お給料:ボランティアなので、県警からはまだいただいたことがないけど、訓練のときのほめ言葉がお給料かも。
好きなこと:訓練! そして訓練後のボール遊び!!
嫌いなこと:嫌いなわけじゃないけど、食べることにはあまり興味がないんっちゃ。
現在の悩み:なかなか出動する機会がないこと。
将来の夢:ジャックラッセルテリアならではの仕事ぶりで、みんなの役に立ちたいですッ!
※女性セブン2016年6月2日号