『笑点』(日本テレビ系)は20%台の高視聴率を連発しながら、民放きっての「低コスト番組」として知られている。制作に携っていた元スタッフが明かす。
「『笑点』放送1回分の制作予算は1500万~2000万円ほどです。これは民放の大型バラエティ番組の中ではかなりの低予算。そのうち20%がギャラとして出演者に配分されているようです」
となれば、メンバーへのギャラは総額で300万~400万円ほどとなる。日テレ関係者がいう。
「各出演者のギャラは相対契約で詳細はわからないが、若手は1回30万~40万円ほどといわれています。座布団運びの山田隆夫さんは、グンと下がって20万円ほどらしい。年功序列でギャラが上がっていき、司会者時代の歌丸師匠は70万~80万円ほどだったと聞いている。
新司会者の春風亭昇太師匠(56)は、今後“司会者手当”がつくことも考えられるが、さすがに先輩メンバーのギャラを超えることはないだろう」
笑点は通常、1日で2回分の収録を行なう。つまりメンバーの日給は60万円以上、最高で160万円になる計算だ。オイシイ仕事に思えるが「他のバラエティ番組では、番組1回で200万~300万円取る大物司会者もザラにいる。決して多すぎる額ではない」(同前)とのこと。笑点メンバーの収入のメインとなるのは本業での営業だ。
「『笑点』に出演すれば全国で名が売れ、地方営業のギャラが桁違いになる。大喜利メンバーでない場合、真打ちでも10万~20万円が相場だが、メンバーなら50万~60万円にハネ上がる」(落語関係者)
カネの話は当事者に聞くのが一番だ。本誌・週刊ポストは昇太が2014年に新築した都内某所の「座布団御殿」を訪ねた。
チェックのシャツにジーパンというラフな姿の昇太は「もう~、アポなしで来るのはポストさんぐらいですよ!」と苦笑いしながら記者を自宅に上げてくれた。
「師匠、1回の『笑点』出演で40万円貰っているって、本当ですか?」と切り出すと、昇太はギョッとして「ないないないない!」と両手を大きく横に振った。
「そんなに高給じゃありませんよ! それなら1か月で160万円になっちゃう。もちろん『笑点』に出たおかげで他のお仕事が増えたんでありがたいんですが、あの番組自体はシステムが昔のままなので、お給料はそんなにいかないです」
新築したばかりの豪邸を見る限りかなり羽振りがいいように思えるのだが……。
「司会者になってギャラが上がるか? それだってまだ聞いてないんですから。きっと一番もらってたはずの歌丸師匠が抜けた分、メンバー全員のベアをお願いしたいくらいです。日テレさん、お願いします!」
ちなみに日テレは各出演者のギャラについて「お答えしない」(広報部)とのことだった。
※週刊ポスト2016年6月17日号