紙ではなく薄い金属で作ったメタリックナノパズルを販売しているのはテンヨー。パーツをはずして組み合わせれば立体オブジェが簡単に出来上がる。
累計販売250万個を突破した同シリーズの中でも売れ筋は“日本の誇り”と銘打ったメタモデル(1500円前後が主流)。カワダ工業同様、五重塔や有名城、歴史上の人物のほか、今後は新幹線や寝台特急、護衛艦やヘリコプターなどの自衛隊シリーズも登場させる予定だ。
「都内の大きな玩具店では、外国人の注目度が高い。9月に発売予定の通天閣(大阪)は広告や企業ロゴまで忠実に再現するなど、本格的かつ精巧なつくりには自信を持っています」(テンヨー・開発担当者)
箸で豆を掴んで皿移動させる『マナー豆』がロングセラーになっているアイアップでは、ブロックを崩さないように積み重ねていくパーティーゲームの定番商品をアレンジしている。
その名も「OH!寿司ゲーム」(3280円)。ブロックが寿司ネタになっているだけではない。各ブロックにはフタがついていて、中にはワサビならぬ罰ゲームが書かれた紙が入っているなど10種類の遊び方ができるという。そして、外国人がそそられる要素も満載だ。
「お皿や箸がついているので、遊びながら箸の持ち方の練習にもなると外国人の方々に好評です。説明書は裏面が英語版になっていますし、主要空港でも売っているので訪日時に購入される人が増えています」(アイアップ・商品企画部の担当者)
その他、東京ゲームショーでは、世界中で人気の盆栽をプラモデルにした商品(2700円/プラッツ)や、アニメ『ワンピース』の登場人物がお江戸の世界で働いていたら? との設定で、新たにデザインしたキャラを配した和紙ノート、一筆箋、風呂敷(ショウワノート)など、日本らしい商品が数多く紹介されている。
これら「クールジャパン戦略」がおもちゃ業界の市場成長にどんなインパクトを与えるのか。ハイテク系玩具にはないソフト面での新発想に期待したいところだ。