しかし、2013年、東京五輪開催決定時に日本人も大暴れをしたことを忘れてはいけない。当時のライバルはイスタンブールとマドリードだったが、東京に決まった瞬間、海外では悔しさのあまり「FUCK TOKYO」とツイートする者が続出した。まぁ、悔しい気持ちは分かる。すると、そいつらに対して一斉に日本人が卑猥な画像を送ったり罵声を浴びせ、あまりの苛烈さに「オレを放っておいてくれ日本人」というID名に変えてしまうヤツも出たほどだ。

 さらには、「東京に決まったか、FUCK Tayyip」と書いたトルコ人女性も炎上させられた。あくまでもFUCKの対象はエルドアン大統領(Tayyipはミドルネーム)だったのに、早とちりしてこの女性にも同様の報復行為を行なった。

 さて、リオ五輪では当然のように不可解な判定は出てくることだろう。その都度国境を越え、ネットで罵倒合戦が展開されることが予想されるが、これまでの例を見ると日本の罵倒技術は進んでいるように感じられる。突撃の呼びかけに一斉に応じる団結力に加え、匿名IDでエロ画像(特に男同士の絡み)を送りつけるなど、相手が嫌がることを熟知している。

 普段はこうした連中は迷惑な存在ではあるが、外国人からの日本選手への罵詈雑言の際は、逆に彼らを炎上させ、それ以上悪口を書く気をくじく強い味方になるかもしれない。んなワケないか。

※週刊ポスト2016年6月24日号

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