さて、芸能界ではこれまで何組かの格差婚夫婦がいて、その中には衝撃的な結末を迎えてしまった人たちがいる。

 いちばんに思い出されるのは大澄賢也と小柳ルミ子。

 彼女は巨額な慰謝料支払いと芸能界引退の二者択一を夫に迫り、“賢也くん”は前者を選択。巷の意見は「大澄賢也、かわいそう」が大半で、結果、小柳ルミ子は大きなイメージダウンを負った。

 ほかにも、売れっ子小説家と無名の芸人だとか、人気モデルと無名俳優、人気女優と無名俳優など、何組かの格差婚“元”夫婦の顔が浮かぶ。

 彼らの離婚理由がすべて女性問題ではないのだが、ちょっとでも別の女性の影がちらついた場合、妻側は「絶対に許せない」という気持ちになるという。

 それは、「あなた、私の稼いだお金で、何をやっているの?」と思うからに他ならない。格差婚夫婦の妻はたいてい夫より年上。だからこそ稼ぎもキャリアもあるわけなのだが、無名の夫を「私が育ててあげる」というモチベーションが“愛情”だと妻側が勘違いしてしまうのも、破綻の原因となるようだ。実際、夫が妻から精神的にも経済的にも自立しようとすると、「こんなハズじゃなかった」と別れを選ぶ“パターン”もあると聞く。

 その「自立」というのが、妻が思っていたとおりの内容ではないと「余計に腹がたつ」とも聞いたことがある。「一生、ペット的存在でいてくれたほうがいい。もっと言うなら、「ヒモならずっとヒモに徹していてくれたほうがラク」だというのである。

 夫の男性性がムクムクと膨れ上がり、経済的にも精神的にも自立しはじめ、妻のテリトリーから一歩踏み出した途端に近づいてくるのが別の女性。たいてい、その女性というのは若く、妻とは全く異なるタイプだったりもするので、「あんなに、つまらない女に走って」と、いっきに気持ちが冷めるのだそうだ。

 格差婚が長続きするためにもっとも大切なのは、結婚当初の格差がずっとそのまま保たれていること。格差婚を選んだ女性にとって、その格差こそが絶妙のバランスなのである。

 この文脈でいうと、高知・高島夫妻の場合は、夫の芸能界引退、義父の介護、体温管理士の資格取得までは良かったのだが、エステティックサロン経営=自立がマズかったのではないか。

 果たして、妻・高島礼子はどんな決断を下すのだろうか。主演ドラマ『女たちの特捜最前線』は思わぬところでタイトルを連呼されることとなってしまった。

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