芸能

『真田丸』出演の寺島進 役作りでは「能をヒントにした」

『真田丸』で出浦昌相を好演している寺島進

 堺雅人主演、豪華キャストと三谷幸喜の脚本で人気のNHK大河ドラマ『真田丸』。31回(8月7日放送)では、本多忠勝(藤岡弘)と出浦昌相(寺島進)の大立ち回りが見どころのひとつ。そこで寺島進(52才)に、出浦の魅力や、三谷と交わされた裏話などを聞いた。

――出浦が真田昌幸(草刈正雄)に忠義を尽くす姿が格好いいと評判です。出浦の魅力は?

寺島:三谷さんいわく、『真田丸』の登場人物の中で一番、戦場で人を殺めているのが出浦。そして沈黙の中に漲る殺気があって、色気があり、男の孤独感や寂寥感も兼ね備えている、という設定だそうです。筋道が通った粋な台詞をはく、男気のある武将だと思います。

――三谷さんと役について話されたことは?

寺島:「出浦頑張れ、本多忠勝(藤岡弘、)をやっちまえ」って言ってました。それを聞いた時には、フランクな脚本家だなと思いました(笑い)。エネルギー交換をお互いにさせていただいています。

――本多忠勝と大立ち回りのある31回は、大変だった?

寺島:全然。自分は殺陣が原点なので、とても気持ちが高まりますね。だからもっと殺陣を増やしてくれと三谷さんに言ったら「なら増やしますよ」って、31回みたいなことになっちゃった。お楽しみに(笑い)。

――三谷さんの脚本をどのようにご覧になっていますか?

 寺島:人間臭くていいですね。時代劇を現代劇に置き換えているような。どこかで向田邦子さんの世界があったり、久世光彦さんの家族愛みたいなのもあるし、いろんなものがミックスされているんですね。三谷さんってすごい勉強している人だから、委ねちゃってます。

 三谷さんは大河ドラマ『新選組!』を書いてますよね。まだ三谷さんと出会う前だから、出番がなくて悔しかったんです。それでVシネマで『実録 新選組』を作ったんですよ。それを三谷さんに見てくれって渡したの。

 三谷さんはちゃんと見てくれる人で、自分が演じた土方歳三に「この詩をあのシーンで読んでほしかった」とか色々言ってくれて、すごい人だなと思いました。

――三谷さんとの出会いは?

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