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朝のストレスで乱れる自律神経は丸一日悪影響及ぼす

 余計な情報を見聞きすることの多い現代は、いろいろな刺激を受けて自律神経のバランスが乱れがち。その結果、体の不調や疲れ、イライラ、不眠、便秘などに悩まされることも多いという。

 呼吸や血流、内臓器官の働きなどを整えるために、大きな役割を果たしている自律神経には、交感神経(アクセルの役割)と副交感神経(ブレーキの役割)がある。自律神経研究の第一人者である、順天堂大学医学部教授・小林弘幸さんが説明する。

「交感神経が優位になると血管が収縮し、血圧が上昇するので気持ちも高まります。一方、副交感神経が優位になると血管が開き、血圧は下がるので穏やかな気持ちになるのです」(小林さん、以下「」内同)

 これはどちらかが優位になればいいというものではなく、バランスよく働くことで、体のリズムは整ってくる。

「自律神経を整えるには、朝・昼・夜の過ごし方が大切です。起床時間や食事の時間、就寝のタイミングなどを変えて、自分の時間をうまく確保できれば気持ちにも余裕が生まれ、心身ともに健康に過ごせるようになるのです」

 交感神経が高まり始める朝の過ごし方で、一日が決まると、小林さんは言う。

「充分な睡眠がとれていれば、人は朝日とともに自然と目が覚め、“今日も一日、頑張るぞ!”と気力が湧いてくるもの。ですが、朝寝坊して慌てて出かけたり、家族とけんかしたりと、自律神経のバランスを乱すようなことが起こると、不機嫌な感情を引きずったまま過ごすことに」

 一度乱れた自律神経は、2~3時間は整わない。また、感情が乱れると、交感神経が急激に高くなり興奮状態に陥るため、血流も悪くなり肩こりや頭痛を引き起こすことに。

「有意義な一日を過ごすためには、これまでより10分でも早く起き、ゆったりと余裕をもって過ごすことが大切です。それに、午前中は脳が活性化し、神経伝達物質のアドレナリンも多く分泌されるので、集中力も高まります。考えごとや頭を使う作業は午前中に行うとはかどります」

※女性セブン2016年8月11日号

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