国内

万引き逮捕のキーボーに「えっ、介護疲れ?」

「両親の介護をしていると話していたので心が疲れて突発的にやってしまったのでは」

 7月25日、コンビニで1600円のアイカラー1個を盗んだとしてヒット曲『3年目の浮気』で知られる「ヒロシ&キーボー」のキーボーこと山田喜代子容疑者(59)が逮捕された。その心情を慮るのは、元相方の黒沢博(67)である。

 2015年1月、山田容疑者は『爆報!THEフライデー』(TBS系)に出演した際、「脳梗塞で右半身不随となった母親」と「認知症の父親」のW介護に追われていることを告白。その放送から半年後の昨年7月には、父親が山田容疑者に暴力を振るって傷害罪で逮捕され、世間を騒がせた。

 こういった経緯もあり、今回の「万引き」逮捕について多くのメディアが「介護疲れの末」と報じ、同情の声が溢れた。

 しかし、山田一家が暮らす静岡県浜松市を取材すると、この「同情論」に懐疑的な声が続々と聞かれた。山田容疑者の自宅の近隣住民が話す。

「彼女がテレビでお父さんを認知症だと話しているのを見て、“えっ!?”ってビックリしました。毎朝、お父さんは家の前の道路に水を撒いたりお元気でしたし、車椅子に乗ったお母さんの面倒もみていたんですから」

 同様の証言は少なくなく、父親は近所では認知症患者だとは認識されていなかったようだ。

「山田さんの家からは両親を怒鳴りつける金切り声がしょっちゅう響き渡り、頻繁にパトカーが駆け付けていました」(別の住民)

 山田容疑者本人が語る「涙のW介護」とは、少々様子が違うようなのだ。父親の逮捕後、両親は山田容疑者と暮していた家を出て、息子と3人で新たな生活を始めている。母親に話を聞いた。

「夫は要介護2の認知症ですが、夫婦で支えあって生きています。娘には、一緒に住んでいた時もせいぜいご飯を作ってもらう程度しか世話になっていません。警察の勧めもあって、別々に暮らし始めてからは、娘とは一度も会っていませんので、“介護疲れの末”の犯行ではありません。今後も会うつもりはないです」

 両親が離れて暮らすようになってからは、明け方4時頃に大音量の音楽を流したり、道路に瓶やレンガを叩きつけるなど、不可解な行動を繰り返していたという山田容疑者。

 世間が「大目に見てよ」と思っても、警察が「許してあげない」と判断したのにはそれなりの事情があるようだ。

※週刊ポスト2016年8月12日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン