ビジネス

金融とITの融合「フィンテック」が起こす変化と4つの原理

 金融とITを組み合わせた「フィンテック」は、株式市場でも大きなテーマとして注目を集めている新技術だ。はたしてこの技術はどういう原理で成り立っており、どのような変化をもたらすのか、経営コンサルタントの大前研一氏が解説する。

 * * *
 金融とIT(情報技術)を組み合わせた「フィンテック(FinTech)」の普及を促進するための改正銀行法と、ビットコインなどの仮想通貨を規制する改正資金決済法が成立し、金融機関側でも三菱東京UFJ銀行が独自の仮想通貨を開発中と報じられるなど、フィンテックを駆使した新たな金融サービスが身近なものになりつつある。

「フィンテック」はファイナンスとテクノロジーを合わせた造語だが、単に金融分野にITを活用する、という話ではない。その本質は、送金、投資、決済、融資、預金、経理・会計といった従来のファイナンスのあらゆる領域をテクノロジーが再定義し、これまで金融機関がやっていたことを金融機関ではない企業が奪っていく、ということだ。

 これは既存の金融機関にとっては実に恐ろしい話である。すでにアメリカでフィンテックは巨大な産業になって「金融業界におけるウーバー」とも形容されており、たとえば銀行の株式時価総額で世界1位の米ウェルズ・ファーゴのジョン・スタンフ会長兼CEOは「新しいフィンテック企業から学ぶべきものは多い。積極的に協業していく」と述べている。

 具体的にはどのような変化が起きているのか? もう少しわかりやすく説明しよう。たとえば、ビットコインに代表される仮想通貨の基盤技術である「ブロックチェーン」は、すべてのトランザクション(取引)を、それに関係するすべてのコンピューターが記録することで人間の指紋のように複製や偽造ができなくなり、特定の権威なしにトランザクションの正当性を保証するという仕組みである。

 実は、通貨というものはすべて新しい技術とセットだった。石を通貨にしていた時代は丸くする技術が難しかったし、金貨や銀貨や銅貨を同じ大きさと重さと形で大量に作る技術も為政者(中央政府)以外にはなかなか持ち得なかった。それが“信用”を生んできたのである。その後、紙幣になってからは偽札防止技術が進化し、その価値を国家などが保証することで決済のための交換媒体となった。

 そして今度の仮想通貨は、ブロックチェーンという新技術によって信頼できる(紙幣よりも便利な)通貨の交換・決済ができるようになった、ということだ。

トピックス

虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
亡くなったアンナ・ケプラーさん(TikTokより)
巨大クルーズ船で米・チアリーダー(18)が“謎の死”「首を絞められたような2つのアザ」「FBIが捜査状況を明かさず…」《元恋人が証言した“事件の予兆”》
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
決定戦で横綱を下した安青錦(写真/JMPA)
【最速大関・安青錦の素顔】ウクライナを離れて3年、なぜ強くなれたのか? 来日に尽力した恩人は「日本人的でシャイなところがあって、真面目で相撲が大好き」、周囲へ感謝を忘れない心構え
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
主演映画『TOKYOタクシー』が公開中の木村拓哉
《映画『TOKYOタクシー』も話題》“キムタク”という矜持とともにさらなる高みを目指して歩み続ける木村拓哉が見せた“進化する大人”の姿
女性セブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト
CM露出ランキングで初の1位に輝いた今田美桜(時事通信フォト)
《企業の資料を読み込んで現場に…》今田美桜が綾瀬はるかを抑えて2025年「CM露出タレントランキング」1位に輝いた理由
NEWSポストセブン
亡くなったテスタドさん。現場には花が手向けられていた(本人SNSより)
《足立区11人死傷》「2~3年前にSUVでブロック塀に衝突」証言も…容疑者はなぜ免許を持っていた? 弁護士が解説する「『運転できる能力』と『刑事責任能力』は別物」
NEWSポストセブン