高温多湿の夏場は、他の季節以上に気をつけて食材を保存しなければならない。「冬場は常温でも1か月近く保存できたにんじんが、夏は冷蔵庫に入れても10日も持たなかった」ということになりかねないのだ。
そんな夏場の食品保存、ひと手間加えることで、より長くおいしく食材を生かすことができる。その方法としては、「漬ける」と「加熱」がおすすめ。東京農業大学元教授・博士(農芸化学)で、著書に『食品の保存テク』(朝日新聞出版)などがある徳江千代子さんはこう話す。
「野菜ではキャベツ、きゅうり、かぶ、にんじんは、塩漬けや酢漬けに向いています。肉や魚は、しょうゆやみそなどで下味をつけておけば、通常より日持ちします。また、ゆでる、炒めるなどの加熱調理後の保存は、菌を死滅させる効果があるので、食中毒予防にも有効です」
ただし、新鮮な食材を選び、購入した日に処理すること。面倒なようだが、実は調理時間の短縮にもなり、後の手間が省けるので一石二鳥なのだ。
※女性セブン2016年8月18・25日号