ビジネス

ソニー退職金は勤続35年で2700万円 早期退職で7000万円超も

一流企業の退職金は?

 サラリーマンの老後資金の虎の子ともいえる「退職金」。かつては年功賃金・終身雇用を前提に整備されていたが、それが今、激変の最中にある。

 それはつまり、“賃金の後払い”という位置づけの退職金が、「同じ会社でも、人によって大きく違う時代」になったことを意味する。それゆえ多くの有名企業はその額を〈非公表〉とするが、本誌は企業OBへの取材を重ね、その水準に迫った。

 数年前にソニーを退職した技術畑の元部長(60代前半)が退職時を振り返る。

「勤続35年で、退職金は2700万円でした。基本給の一定割合が退職金のために毎月積み立てられ、予定された運用利息分がそれに乗っていく仕組みでした。退職する時には、一時金として全額受け取るか、そのうち一部を企業年金に回すかを選択できます。

 年金方式を選べば、支給されている間も原資を運用してもらえますが、利率は運用実績によって更新されていく。私の場合は、郊外に建てたマイホームのローンの繰り上げ返済に大半を回した」

 一口に「退職金」といってもその仕組みは様々だ。社会保険労務士の蒲島竜也氏が説明する。

「退職金を一時金として受け取るか、年金としてもらうか。年金でも、受け取れる額が一定の確定給付型か、運用原資が一定の確定拠出型か。様々なメニューを用意する企業が増え、どんなもらい方が有利か、判断が難しくなっています」

 同じ会社でも様々な条件で額は変わる。前出・元ソニーの男性はこう続ける。

「同期でも役職などによって基本給が違うから、退職金にも差が出てきます。また、会社のリストラに応じれば加算金ももらえた。業績低迷で会社は早期退職希望を何度かにわたって募りましたが、初回の割増条件が最もよかった。退職金が7000万円を超えた人がいたという話も耳にした」

※週刊ポスト2016年8月19・26日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
優勝11回を果たした曙太郎さん(時事通信フォト)
故・曙太郎さん 史上初の外国出身横綱が角界を去った真相 「結婚で生じた後援会との亀裂」と「“高砂”襲名案への猛反対」
週刊ポスト
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン