ライフ

月200冊漫画読む女芸人が推薦 涙必至の少女漫画

 誰しも若い頃、胸を熱くし、夢中になった漫画があったことだろう。しかし多忙になるにつれ、漫画を手に取る機会も少なくなっていく。人生も折り返しを過ぎた今こそ、再び読み始めてはどうだろう。きっとあなたの老後は豊かなものになるはずだ──。各界の「漫画通」が薦める感動作品を紹介しよう。

 京都国際マンガミュージアム館長を務める養老孟司氏は、「少し古いかもしれませんが……」と『めぞん一刻』(高橋留美子、小学館刊)の名を挙げた。

「最近の漫画はコマ割が複雑でシニアには読みにくいけど、『めぞん一刻』はコマ割もセリフの書き方も非常にオーソドックス。古い木造の下宿アパートで繰り広げられる、笑いありの恋愛ドラマを読めば、60歳以上は当時の青春を思い出しますよ」

 月に200冊の漫画を読むというお笑い芸人・中村涼子は『お父さん、チビがいなくなりました』(西炯子、小学館刊)が「少女漫画ですけど、シニア世代の男性にきっと響きますよ」と太鼓判を押す。

「結婚44年目を迎えて、お父さんが『お~い』と呼べば、お母さんが『ハイハイ、パンツね』と答える“ツーカーの仲”だった熟年夫婦がすれ違っていく様子を描いています。ある日、タイトルにもある『チビ』という飼い猫がいなくなったのをきっかけに、お母さんが『離婚しましょう』と切り出すんです。それに対して、普段は無口なお父さんが声を張り上げて本音を明かすシーンは、泣かないはずがありません」

 TSUTAYA三軒茶屋店の名物書店スタッフ・栗俣力也氏は『しあわせゴハン』(集英社刊)を絶賛する。著者は、『しあわせのひなた食堂』(小学館刊)など、グルメ作品の多いお馴染みの魚乃目三太氏だ。

「魚乃目先生は、実際の料理の手順を意識して絵を描くとご本人から伺いました。例えば、お好み焼きの絵を描くには、まず生地を描いて、そこにキャベツ、お肉を加えて、最後に焼け焦げや湯気を描く。先生いわく、『一度作ったことのない料理は描けない』というこだわりようです」

 また、セリフが一切ないのもこの作品の特徴。料理の描写とそれを食す人たちの幸せそうな表情だけで「食べる感動」を表現している。

※週刊ポスト2016年9月2日号

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン