それにしても、石見市長の肝煎りで建設されたモノレールが、たった8年で休止してしまった理由は何だったのだろうか?
「モノレールが廃止された理由は、大きく3つあると考えています。ひとつは、利用客が少なく採算が取れなかったこと。もうひとつは、建設を推進してきた石見市長が落選してしまったこと。そして、モノレールの車体を製造していたロッキード社が倒産してしまったことでメンテナンスなどのアフターケアが難しくなったことが挙げられます」(同)
石見の進めた地域開発は急進的だったこともあり、市の財政を圧迫する要因になった。それが、選挙での敗北につながる。
石見と田中に共通するのは、どちらも交通インフラを整備することで地域の発展を夢見たことだ。そして、奇しくも両者ともにロッキード社という企業によって夢を打ち砕かれた。