「住宅ローンの契約時に入るのは、建物の火災保険だけ。賃貸の人も、大家さんが入っているのは建物の火災保険のみなので、家財の火災保険は自分で加入する必要があります。家財を一度に買い直せば数百万円単位の出費になるので、家財の火災保険にも加入しておくべきです」
◆自然災害も火災保険の特約でカバーできる!
実は火災保険にはもうひとつ大きな役目があるんですって。それが自然災害による被害の補償。建物の火災保険は“家”の保険なので、火災を基本にさまざまな補償を追加できるのですが、これがかなり重要みたい。
「例えば、大雨で床上浸水などの被害にあった場合、水災補償をつけていれば補償してもらえます。昨年、茨城県常総市で起きた豪雨、洪水被害では、水災補償をつけていなかったために床上浸水の修繕費用に数百万円かかるケースが続出。ローンや教育費も抱え、途方にくれる人もいました」
毎年どこかで豪雨の被害が出ていることを考えると、火事より水災の方が高リスク。一戸建てやマンションの下層階の場合、水災補償は必須ね。その他にも、風害や雪害、ひょう害も補償してくれるものもあるんですって。でも、そんなに入ったら保険料が高額になっちゃう。“安心”を買うのって大変…。どれをつけたらいいの?
「自宅地域のハザードマップや過去の災害を調べ、リスクの高いものに入るようにしましょう」
なるほど。ちなみに、今入っている火災保険に水災補償をつけたい場合、途中から追加はできるもの?
「基本的に追加はできず、一度解約して、入り直すことに。ただし今加入している保険は、残期間に応じて、保険料が払い戻しされます」
それなら、一刻も早く見直した方が安心よね。火災保険って、今まであまり意識してなかったけど、大事な保険なんだなぁと痛感。私みたいに住宅ローンを組んだ時に契約したきりで、見直したことがないって、マズいのかも。
これからも息子にとって歩く財布…もとい、“頼もしい母”と思われるためにも、まずは、ウチにどんな補償が必要か見直さなきゃ。って、え~と、火災保険の証券、どこだったかな…。
(文/大上ミカ)
※女性セブン2016年9月8日号