国内

戦争用語使わない「しんぶん赤旗」はスポーツ報道に向かず

赤旗の「主張」欄は2面にある

 党機関紙であり、すべての記事が共産党の意向を反映している「しんぶん赤旗」にも、“社説”欄がある。同欄のタイトルは、ずばり『主張』。その言説を、評論家の古谷経衡氏が分析する。

 * * *
 しんぶん赤旗には堪らない語感が満載だ。赤旗用語ともいうべきか、そのやや前時代的で大仰な言い回し。

 策動・支配層・蛮行・独占資本・反動・天皇制国家・民主連合政府……。

 赤旗の文体は「です・ます」で統一され、重要なオピニオンの部分は「~ではないでしょうか」で締めるのが恒例だが、時折顔を出すこういった単語が珍妙でアンバランスな読後感を与えてくれる。

 8月22日に終了したリオ五輪。赤旗は8月8日の「主張(社説)」の中で「南米初のリオ五輪」と題して、「サンバのリズムに乗って南米から発信される『新しい世界へ』の呼びかけ」などと称揚し「リオから東京にオリンピック開催旗が無事に手渡される瞬間を見届けたいと思います」と手放しの絶賛。

 しかし2009年3月18日の赤旗には、「日本共産党は、オリンピックの名による浪費をやめ、都民のくらしへの支援を最優先」するという観点から東京五輪招致反対を明言している。

 この間に転向したのであろう。共産党は大日本帝国憲法を改正して現行の日本国憲法を公布する段でも、「天皇制が象徴天皇制という形で存置されているのは君主制の温存だ」などとして唯一日本国憲法に反対した党だが、その後の非暴力路線を経て「現行憲法下においては天皇制と共存」と転向し、護憲の旗手になったのだから、驚くにはあたらない。

 それよりも赤旗のリオ五輪における基本的報道姿勢を記したネット版の記事に目を奪われた。

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン