国内

北海道の台風被害は甚大 支援は「行く、食べる、納める」で

客も並走する「ばんえい競馬」は道内でも十勝のみ

 北海道の台風被害は1680億円にのぼるという。そのわりには東京のメディアからの報道は少ないのではないか。食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏の十勝レポート続編をお届けする。

 * * *
 8月に北海道と岩手を襲った4つの台風。激甚災害に指定されるほどの規模で被害をもたらし、現地ではいまだ復旧、復興への道半ばだ。北海道の試算では、道全体の被害総額は、1680億円に上るという。

 だが東京にいると、その後の被災状況はあまり見聞きしない。一部の番組でNHKは力を入れたが、台風が過ぎ去った後、特に民放ではその爪痕を見聞きすることはあまりなかった。なぜか。札幌に本社を置く地方局の社員はこう語る。

「在京キー局の情報番組は、他のキー局や新聞報道を横目で見ながらネタを選ぶことが多い。加えて地方局とはいえ、北海道は広大です。帯広にも支社、支局があるとはいえ人員にも限りはあるし、カバーエリアも広い。ひとつの映像を撮るのにかかる手間が、内地とはまったく違う」

 十勝エリアは北海道内でも最大の面積で、全国の都道府県と面積で比較すると全国7位の岐阜県よりも広い。被災現場の映像ひとつ撮りに行くのも苦労するというのだ。ニュースなどで十勝が台風被害を受けていたのは知ってはいた。だが実際、9月中旬に十勝を訪れて、いかに十勝の被災状況を知らなかったか思い知らされた。

 以下に、農家や周辺の関係者から拾った声を順不同で記す。

「そもそも今年は雨が多く、麦の収穫が8月下旬になった畑もあった」

「台風で、じゃがいもが根こそぎやられた」

「とうもろこしも、雨が多すぎて元気がなかった」

「雨に弱いブロッコリーの葉が伸びず、一部は腐ってしまった」

「芽室川が氾濫して、飼っていた牛が何頭か持っていかれた」

「敷地内を流れる小川にかかっていた橋も、川の氾濫で持っていかれた」

「増水した激流で、周辺の地形まで変わってしまった」

関連記事

トピックス

”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
クマ対策には様々な制約も(時事通信フォト)
《クマ対策に出動しても「撃てない」自衛隊》唯一の可能性は凶暴化&大量出没した際の“超法規的措置”としての防御出動 「警察官がライフルで駆除」も始動へ
週刊ポスト
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
天皇皇后両陛下主催の「茶会」に愛子さまと佳子さまも出席された(2025年11月4日、時事通信フォト)
《同系色で再び“仲良し”コーデ》愛子さまはピンクで優しい印象に 佳子さまはコーラルオレンジで華やかさを演出 
NEWSポストセブン
「高市外交」の舞台裏での仕掛けを紐解く(時事通信フォト)
《台湾代表との会談写真をSNSにアップ》高市早苗首相が仕掛けた中国・習近平主席のメンツを潰す“奇襲攻撃”の裏側 「台湾有事を看過するつもりはない」の姿勢を示す
週刊ポスト
クマ捕獲用の箱わなを扱う自衛隊員の様子(陸上自衛隊秋田駐屯地提供)
クマ対策で出動も「発砲できない」自衛隊 法的制約のほか「訓練していない」「装備がない」という実情 遭遇したら「クマ撃退スプレーか伏せてかわすくらい」
週刊ポスト
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
文京区湯島のマッサージ店で12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕された(左・HPより)
《本物の“カサイ”学ばせます》12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕、湯島・違法マッサージ店の“実態”「(客は)40、50代くらいが多かった」「床にマットレス直置き」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
NEWSポストセブン