国際情報

29歳中国人女性 1.5億円の公金横領し美容整形で散財

整形は始めるとキリがない!?(写真:アフロ)

 経済成長の一方でいまだに横領事件には事欠かない。中国の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏が指摘する。

 * * *
 習近平政権の下で進められる反腐敗キャンベーンは相変わらずの勢いだが、メディアで話題になる機会は少なくなった。それというのも、ニュースの受け手が食傷気味で単に汚職金額が大きいという程度は、誰も反応しなくなってきているからだ。

 そんななか小さな話題を振りまいたのが江蘇省揚州市の汚職事件だ。

 揚州市の検察機構の発表を受けて『澎湃ネット』が流した記事のタイトルはこうだ。

〈食と美容のための汚職 江蘇省の会計担当女性職員が9000万元(約13億5000万円)を横領〉

 記事の中身はタイトルの通りだが、今回の注目点は女性の犯罪である。検察が公表した事件では4件5人が罪を問われたのだが、うち3件4人は女性であった。

 そのうちの一人である季月(34)と陳文(28)は友達で同士で、それぞれが務める公的機関の経理を担当していた。そして二人で共謀して公金を横領。カルティエやオメガの高級時計や高級車BMW、別荘まで購入していた。横領の総額は4600万元(約6億9000万円)だった。

 また高郵市農業委員会で会計を担当していた柏玲(29)も、同じように公金を使い込んだのだが、彼女が不正に公金を引き出したのは計57回。総額1000万元(1億5000万円)。うちそのほとんどを美容整形のために使ってしまったという。

 中国経済は減速局面にあるとされるが、まだまだ派手な話が尽きないのも不思議なことだが、その一方でこんな若い女性がこれほどの金を使い込むまでブレーキが効かない組織というのも不思議である。

関連キーワード

トピックス

小磯の鼻を散策された上皇ご夫妻(2025年10月。読者提供)
美智子さまの大腿骨手術を担当した医師が収賄容疑で逮捕 家のローンは返済中、子供たちは私大医学部へ進学、それでもお金に困っている様子はなく…名医の隠された素顔
女性セブン
吉野家が異物混入を認め謝罪した(時事通信、右は吉野家提供)
《吉野家で異物混入》黄ばんだ“謎の白い物体”が湯呑みに付着、店員からは「湯呑みを取り上げられて…」運営元は事実を認めて「現物残っておらず原因特定に至らない」「衛生管理の徹底を実施する」と回答
NEWSポストセブン
北朝鮮の金正恩総書記(右)の後継候補とされる娘のジュエ氏(写真/朝鮮通信=時事)
北朝鮮・金正恩氏の後継候補である娘・ジュエ氏、漢字表記「主愛」が改名されている可能性を専門家が指摘 “革命の血統”の後継者として与えられる可能性が高い文字とは
週刊ポスト
英放送局・BBCのスポーツキャスターであるエマ・ルイーズ・ジョーンズ(Instagramより)
《英・BBCキャスターの“穴のあいた恥ずかしい服”投稿》それでも「セクハラに毅然とした態度」で確固たる地位築く
NEWSポストセブン
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「箱わなで無差別に獲るなんて、クマの命を尊重しないやり方」北海道・知床で唱えられる“クマ保護”の主張 町によって価値観の違いも【揺れる現場ルポ】
週刊ポスト
火災発生後、室内から見たリアルな状況(FBより)
《やっと授かった乳児も犠牲に…》「“家”という名の煉獄に閉じ込められた」九死に一生を得た住民が回想する、絶望の光景【香港マンション火災】
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン