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現役ヤクザ100人アンケートまとめ by NEWSポストセブン

 暴力団取材のエキスパートであるライター・鈴木智彦氏が、現役ヤクザ100人に直接電話で大規模アンケートを実施した。『週刊ポスト』誌上に掲載された、山口組分裂や、家族、引退などに関する質問の回答結果を、まとめて紹介する。(2016年11月25日更新)

◆山口組分裂関連

Q:山口組の分裂でなにか影響がありましたか?

 はい…59人
 いいえ…19人
 どちらともいえない…8人
 ノーコメント…14人


︎「自分たちは親分に付いていくだけ」

「どの組織も老害がひどい。実力があっても若手が上にいけないから、このくらいピリピリしてたほうがいい。これまでなら処分になると堅気になるしかなかったけど、今は反対側の組に拾ってもらえる。末端はどっち側であっても気が楽じゃないか」(ヤクザ歴2年・20代)
「自分たちは親分に付いていくだけ。状況がどうであろうとなにも変わりませんし、影響なんてない」(山口組系幹部)

Q:山口組の分裂抗争はしばらく続くと思いますか?

 はい…85人
 いいえ…7人
 どちらともいえない…7人
 ノーコメント…1人


︎圧倒的大多数が「続く」と回答

 回答が「はい」に偏るかもしれないと予想してはいたが、85%という圧倒的大多数だった。なにしろ山口組の分裂抗争は初めてのことばかりで、前例を当てはめにくい。この問いについては「どちらともいえない」と答えたヤクザたちが正直なのだろう。それぞれ「先行きが見えない」(広域組織幹部)、「自分たちにはなんのアナウンスもないのでなんともいいにくい。毎週ヤクザ記事を載っけてる週刊誌だけは事務所で読むようにしてる」(六代目山口組組員)と戸惑いが感じられる。

Q:山口組の分裂抗争以後、警察の取り締まりは厳しくなりましたか?

 はい…67人
 いいえ…9人
 どちらともいえない…22人
 ノーコメント…2人


 

警察に対する不信感は根強い

︎山口組関係者は全員が「はい」と回答

 山口組関係者は全員「はい」だった。「どちらともいえない」と返答したヤクザにも警察に対する不信感は根強い。
「山口組が分裂しなくても取り締まりは年々厳しくなっている。法律はそのままでも解釈を変えて起訴し、有罪になってしまうので打つ手がない」(西日本独立団体幹部)

◆ヤクザという仕事について

Q:今後、暴力団は非合法化されると思いますか?

 はい…71人
 いいえ…17人
 どちらともいえない…12人
 ノーコメント…0人


︎70%以上が将来的に自分たちの存在は許されないと考える

 現在、ヤクザは暴力団対策法という法律によって存在が認められているが、今後は非合法化に向かう可能性がある。7割以上のヤクザが、将来的に自分たちの存在が許されないと考えており、「そんな遠い未来のことではない」(六代目山口組幹部)と確信している。

Q:ヤクザを続けるメリットはありますか?

 はい…39人
 いいえ…29人
 どちらともいえない…30人
 ノーコメント…2人


︎回答はばらける

 社会の風当たりが強くなっていると実感している割に、回答はばらけた。
「数はずいぶん減ったし、大変な時だけど、なんだかんだいって辞めないのはメリットがあるから」
 広域団体幹部の解説が腑に落ちる。法規制は今後も強化されるはずで、「みんな今が限界。これ以上締め付けが厳しくなったら続けていけない」とある幹部はため息をつく。

Q:堅気(カタギ)になれるなら引退しますか?

 はい…16人
 いいえ…47人
 どちらともいえない…34人
 ノーコメント…3人


︎山口組関係者全員が「辞めない」と回答

 対象の約半数にあたる47人は山口組関係者で、内訳は六代目山口組が31人、神戸山口組が16人。分裂抗争の最中、双方の山口組勢が全員「いいえ」だった。
「辞めるならとっくにそうしてる。いまさらの質問だ。それにこんな状態で辞めたら逃げたと思われる。意地でも辞められない」(神戸山口組系幹部)
 他人の目を意識した回答だが本音かもしれない。

Q:自分たちを悪だと思っていますか?

 はい…52人
 いいえ…30人
 どちらともいえない…13人
 ノーコメント…5人


︎悪の自覚を持つヤクザが過半数

 悪の自覚を持つヤクザが過半数を超えた。「いいえ」と答えたヤクザはそれぞれ堅気のブレーンに正業を任せており、「シノギの全部が合法。悪事で飯は食ってない」(広域団体幹部)と胸を張る。

Q:経済活動(シノギ)は順調ですか?

 はい…17人
 いいえ…65人
 どちらともいえない…12人
 ノーコメント…6人


 

ヤクザは儲けている?

︎17%が順調と回答。「過去最高」の声も

「過去最高に景気がいい」(在京団体幹部)
「もうヤクザでは食えない。八方塞がり。人間関係を食いつぶしているが、いつまで持つかわからん」(広域組織組員)
「低空飛行でずっときたから、特別悪くなったという実感が持てないだけで、景気のいいヤクザなんていない。自分も仕事に行ってます。知り合いの建設会社の社長に頼んで地下足袋を履いてる」(九州独立組織の組長)
「どの時代でも儲けてるヤツはいる。あちこちからたかられるので隠してるだけ」(神戸山口組系幹部)

◆その他

Q:家族は不利益を被ってますか?

 はい…90人
 いいえ…2人
 どちらともいえない…6人
 ノーコメント…2人


 

偽装離婚が増えているという

︎90%が「不利益」と回答が偏る

 今回、9割も回答が偏ったのは、この質問だけである。銀行取引ができないのが痛いらしく、最近では配偶者でも断わられるケースもよくあるという。また籍が入っていると公的扶助を受けられないので、偽装離婚が相当数増えているという。

Q:社会に対していいたいことはありますか?

 はい…54人
 いいえ…24人
 どちらともいえない…1人
 ノーコメント…21人


︎ノーコメント21人の大半は「どうせ聞いてもらえない」

「はい」と答えたヤクザの代表的意見は、「ヤクザだけが差別されていると思わないほうがいい。いつ人権を奪われるか分からない。一般人のみなさんにも警告したい」というものである。
 ノーコメントだった21人の大半が、熟慮の末、「どうせ聞いてもらえない。言っても無駄」(関西独立団体幹部)と投げやりで、同様の諦めムードは暴力団社会全体に漂っている。

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