ライフ

日経電子版で大反響「糖尿病予防なら歯医者に行け」は本当か

糖尿病の意外な予防策?

 予備軍を含めると国内の患者数が約2200万人に上るといわれる糖尿病。これまでダイエットや適度な運動が主な対策として考えられてきたが、糖尿病専門医が提唱したある意外な「予防策」が話題を呼んでいる。

〈糖尿病を予防したければ歯医者へ行け〉──こんな見出しが躍ったのは、日経新聞電子版に掲載された記事(11月14日)だった。糖尿病と歯医者という意外な組み合わせが大きな反響を呼び、電子版の「読まれた記事」の週間3位にランクインした。

 この提言を行なったのは、愛媛県にある、にしだわたる糖尿病内科・院長で糖尿病専門医の西田亙医師だ。西田医師自身、7年前までは「糖尿病予備軍」だったという。

「まさに『医者の不養生』です。体重は92キロもあって、血糖値は高め。それがある“きっかけ”で、予備軍を脱することができたんです」(西田医師)

 その“きっかけ”とは、歯医者に行き、歯周病の治療を行なったことだった。

「リンゴをかじると血だらけになるような、ひどい歯周病でした」という西田医師だが、歯磨きのたびにフロス(歯間清掃用の糸)で歯の間をきれいにし、定期的に歯科医に歯石を取ってもらうなど治療を続けたところ歯周病が改善。同時に血糖値が下がって「糖尿病予備軍」を脱することができたという。

 2つの病気には、どんな関連性があるのか。西田氏が解説する。

「最近になって、歯周病が重症化している人ほど血糖コントロールが悪く、糖尿病の罹患率が高いということが分かってきたんです。歯周病の人は歯肉が炎症を起こすと、炎症物質が口内に増えます。それが、歯肉の毛細血管に入り込むと血液を通じて全身に回ります。実は、その炎症物質には血糖値を下げるインスリンの働きを弱めてしまう作用があるんです。

 だから歯周病を治療して口のなかの細菌を減らせば、糖尿病リスクが減る。この『歯周病の治療を行なうと血糖値が下がる』という説は、すでに学会でも認められています」(同前)

関連記事

トピックス

ビエンチャン中高一貫校を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月19日、撮影/横田紋子)
《生徒たちと笑顔で交流》愛子さま、エレガントなセパレート風のワンピでラオスの学校を訪問 レース生地と爽やかなライトブルーで親しみやすい印象に
NEWSポストセブン
鳥取の美少女として注目され、高校時代にグラビアデビューを果たした白濱美兎
【名づけ親は地元新聞社】「全鳥取県民の妹」と呼ばれるグラドル白濱美兎 あふれ出る地元愛と東京で気づいた「県民性の違い」
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン
『ルポ失踪 逃げた人間はどのような人生を送っているのか?』(星海社新書)を9月に上梓したルポライターの松本祐貴氏
『ルポ失踪』著者が明かす「失踪」に魅力を感じた理由 取材を通じて「人生をやり直そうとするエネルギーのすごさに驚かされた」と語る 辛い時は「逃げることも選択肢」と説く
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン