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プリン体が少ない鍋料理は練り物多い「おでん」と「湯豆腐」

通風の敵、プリン体量が少ない鍋料理は?

 鍋料理の季節がやってきた! 野菜はたっぷり摂れるし、子供も大好き、手間ひまかけずにおいしくできるから記者宅では週に1度は鍋が登場。でも、おいしいものがいっぱいということは、もしかしてプリン体も多い? 子供や痛風持ちの夫に食べさせてよいか、ちょっと心配…。そこで、食材のプリン体量の専門家・金子希代子さんに鍋料理について解説してもらった。

「鍋料理の具材はさまざま。プリン体の多いものも少ないものもあります。それに食べ方によってプリン体の摂取量が変わるんですよ」

 と、金子さん。それではプリン体たっぷりのお鍋は?

「『ちゃんこ鍋』は、肉も魚介も入っているのでプリン体を摂りすぎる可能性が。肉と魚介は1人前で計80~100g程度に抑えましょう。また、鍋料理の具材でとくにプリン体が多いのが内臓系。『もつ鍋』はもちろん、あんこうの肝が入った『あんこう鍋』もプリン体が多く含まれます」(金子さん)

 具体的には、100gあたりのプリン体の量は鶏もも肉が122.9mg、大正えびが273.2mg、牡蠣が184.5mgなどとなっている。それでは、プリン体が少ない鍋料理は?

「『おでん』です。練り物、卵、こんにゃく、大根など、どれも100gあたりのプリン体量が50mg以下と少ない具材ばかり。また、豆腐もプリン体が少ないので『湯豆腐』もよいですね」(金子さん)

 でも、そもそもなぜプリン体を摂りすぎると痛風になるの? 長瀬クリニック院長で痛風専門医の長瀬満夫さんに教えてもらった。

「プリン体は体内で代謝され、尿酸に変わります。血液中の尿酸の量が増えすぎると結晶となり、足指などの関節にたまります。それが何らかのショックで剥がれると、体が異物と認識して攻撃するため炎症や激しい痛みが起こります。これが痛風発作。ただ、プリン体は食事から入ってくるほか、体内でも作られるため、食事にあまり神経質になる必要はありません」

 金子さんによると、「1日のプリン体摂取量の目安は400mg(日本痛風・核酸代謝学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版」より)」。それでは鍋料理でプリン体を摂りすぎないためにどうしたらいいですか?

「具材には、プリン体の少ない野菜やきのこ、豆腐を多く取り入れ、肉や魚介は少なめに。昆布出汁を使うと、動物性のかつお出汁よりはプリン体を減らせます。また、具材を煮た後の出汁には、肉や魚介から溶け出したプリン体がいっぱい。シメに雑炊や麺を食べると、その出汁ごとプリン体を摂ってしまいますから、鍋料理のときは普通のご飯にして、出汁は翌日、雑炊などに使っては。

 アルコールには体内の尿酸値を増やす作用があるので、お酒はほどほどに。また、食物繊維やPA-3乳酸菌には、プリン体の吸収を減らす働きがあります。こうしたものをうまく活用して、鍋料理を楽しみながらプリン体対策ができるといいですね」(金子さん)

※女性セブン2016年12月22日号

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