スポーツ

川内優輝の母、息子のスパルタ猛練習の真相と今後を語る

川内の脅威の粘りの秘密は?(陸連HPより)

 12月4日の福岡国際マラソンで、“最強の市民ランナー”川内優輝(29)が日本人トップ(全体3位)の2時間9分11秒でゴール。来年のロンドン世界陸上への切符を大きく手繰り寄せた。スポーツ紙記者がいう。

「今回の結果には本人も『奇跡だ』と漏らしていた。というのも、11月に右ふくらはぎを故障し、今月2日には左足首を捻挫。最悪のコンディションだったのです。最後は左足の感覚を失いながら2時間10分を切った粘りは驚異的というしかない」

 この激走のルーツには母・美加さん(52)のスパルタ練習があると証言するのは、川内家三男でやはり陸上長距離選手の川内鴻輝(24、モンテローザ所属)だ。

「母が課す練習は、もはや一種の“虐待”でした(苦笑い)。それを最も忠実にこなしたのが長兄の優輝でした。小学1年生の頃から、毎日1500mなどの『タイムトライアル』がある。自己記録更新ができないと罰ゲームでもう1本。2本目以降は別の設定タイムを切るまで繰り返し、そのうちゴールに母親がいなくなる。自宅までの道のり約5kmを走って帰ってこいということです。“巨人の星、陸上版”でした(笑い)」

 美加さんは高校時代に陸上中距離の経験があり、“熱心な指導”につながったという。今回の激走はどう映ったか、直撃した。

「レース前に故障の話は聞いていたので、全く予期しない結果でした。幼少期のスパルタの影響? それはないでしょう。むしろ優輝は中学で陸上部に入ってから走るのが楽しくなったようで、好きなことだから挑戦し続けられるんでしょう」

 その挑戦はいつまで続くのか。川内はロンドンを“一つの区切り”にすると明言している。一方で、何度か代表引退を口にしながら、今まで第一線で走り続けてきた経緯もある。美加さんはこういう。

「代表は本当にロンドンを最後にするつもりでしょう。福岡のレース前、練習相手の弟に“ロンドンに出られないなら同時期にあるニューカレドニアのレースを楽しみたい”と話していました。代表と関係なく自由に走るのも楽しい。そんなふうに吹っ切れて開き直ったことが今回の結果につながったのかもしれませんね」

“根性のラストラン”は、どんな走りになるのか。

※週刊ポスト2016年12月23日号

あわせて読みたい

関連キーワード

トピックス

ハワイ別荘の裁判が長期化している(Instagram/時事通信フォト)
《大谷翔平のハワイ高級リゾート裁判が長期化》次回審理は来年2月のキャンプ中…原告側の要求が認められれば「ファミリーや家族との関係を暴露される」可能性も
NEWSポストセブン
今年6月に行われたソウル中心部でのデモの様子(共同通信社)
《韓国・過激なプラカードで反中》「習近平アウト」「中国共産党を拒否せよ!」20〜30代の「愛国青年」が集結する“China Out!デモ”の実態
NEWSポストセブン
裁判所に移されたボニー(時事通信フォト)
《裁判所で不敵な笑みを浮かべて…》性的コンテンツ撮影の疑いで拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26)が“国外追放”寸前の状態に
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《自宅でしっぽりオフシーズン》大谷翔平と真美子さんが愛する“ケータリング寿司” 世界的シェフに見出す理想の夫婦像
NEWSポストセブン
山上徹也被告が法廷で語った“複雑な心境”とは
「迷惑になるので…」山上徹也被告が事件の直前「自民党と維新の議員」に期日前投票していた理由…語られた安倍元首相への“複雑な感情”【銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
アメリカの人気女優ジェナ・オルテガ(23)(時事通信フォト)
「幼い頃の自分が汚された画像が…」「勝手に広告として使われた」 米・人気女優が被害に遭った“ディープフェイク騒動”《「AIやで、きもすぎ」あいみょんも被害に苦言》
NEWSポストセブン
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(時事通信フォト)
《潤滑ジェルや避妊具が押収されて…》バリ島で現地警察に拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26) 撮影スタジオでは19歳の若者らも一緒だった
NEWSポストセブン
山上徹也被告が語った「安倍首相への思い」とは
「深く考えないようにしていた」山上徹也被告が「安倍元首相を支持」していた理由…法廷で語られた「政治スタンスと本音」【銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
不同意性交と住居侵入の疑いでカンボジア国籍の土木作業員、パット・トラ容疑者(24)が逮捕された(写真はサンプルです)
《クローゼットに潜んで面識ない50代女性に…》不同意性交で逮捕されたカンボジア人の同僚が語る「7人で暮らしていたけど彼だけ彼女がいなかった」【東京・あきる野】
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(Instagramより)
「球場では見かけなかった…」山本由伸と“熱愛説”のモデル・Niki、バースデーの席にうつりこんだ“別のスポーツ”の存在【インスタでは圧巻の美脚を披露】
NEWSポストセブン
モンゴル訪問時の写真をご覧になる天皇皇后両陛下(写真/宮内庁提供 ) 
【祝・62才】皇后・雅子さま、幸せあふれる誕生日 ご家族と愛犬が揃った記念写真ほか、気品に満ちたお姿で振り返るバースデー 
女性セブン
村上迦楼羅容疑者(27)のルーツは地元の不良グループだった(読者提供/本人SNS)
《型落ちレクサスと中古ブランドを自慢》トクリュウ指示役・村上迦楼羅(かるら)容疑者の悪事のルーツは「改造バイクに万引き、未成年飲酒…十数人の不良グループ」
NEWSポストセブン