香取慎吾(39才)もまた、過去のインタビューでこう語っている。
「印象に残っている仕事はやっぱり、紅白で初めて大トリになったことです(2003年、『世界に一つだけの花』を歌唱)。初めてそれを聞かされたとき、SMAP全体がざわっとしたんです。本当にいいの?って」
連続出場、大トリ、司会…今でこそ「紅白の顔」になった彼らだが、それまでには長い道のりがあった。長年紅白を取材してきた記者は言う。
「デビューした1991年に紅白出場というと華々しいイメージがありますが、実際の彼らはおとなしくてあまり目立った印象がなかったんですよね。ただ、当時の囲み取材でも『ずっとバックダンサーをしていた光GENJIさんと同じステージに立ててうれしい』とコメントしていて、いい子たちなんだなあ、と思いました」
そう、実は1988年と1989年に光GENJIのバックダンサーとして出場経験があった彼らは、場数こそ踏むものの、ブレークに至らない冬の時代にあった。転機は初紅白から3年後の1994年。『がんばりましょう』が人気に火をつけた。
「『なるほど!ザ・ワールド』や『夢がMORIMORI』のテーマソングでもあった『がんばりましょう』がスマッシュヒットしたので、この年の紅白でも演出を派手にしてもらえたんです。私はジュニア時代の、バックダンサーだった頃から彼らを見てきましたけど、このあたりで時代の流れがSMAPとマッチしてきたって、すごく感慨深かったんですよね」(ファン歴26年の女性)
だからこそ、彼らのいない年末が信じられない。
《どんな時もくじけずにがんばりましょう。いつの日にか幸せを勝ち取りましょう》
あの日も今も、その思いは変わらない――。
※女性セブン2017年1月1日号