国内

陰謀論研究、トランプ当選の背後にフリーメイソン?

秘密結社の後押しも?(トランプ氏Facebookより)

 陰謀論界で、米国のドナルド・トランプ次期大統領の人気が急上昇しているが、一部ではトランプ氏当選の背後に「秘密結社フリーメイソン」の存在が指摘されているのだという。

 フリーメイソンは、中世ヨーロッパの石工組合が起源とされる組織で、現在、全世界に約600万人の会員がいるとされる。その実態は外から見えにくく、古くから「世界を牛耳る秘密結社」「世界史の真の支配者」などと噂されてきた。

 先の大戦時にはナチスが「フリーメイソンが世界征服を企てている」と陰謀論を主張し、日本のオウム真理教も「闇の世界政府」の中心にフリーメイソンがいると喧伝していた。

 陰謀論や不思議科学などを扱うオカルトニュースサイト『TOCANA』編集長の角由紀子氏が「トランプ=フリーメイソン説」の根拠を解説する。

「トランプ氏の長女、イヴァンカ氏は実業家のクシュナー氏と結婚しています。このクシュナー氏がフリーメイソンと密接な関係にあるというのが説の根拠です。フリーメイソンよりさらに秘密度が高く、メンバーが選抜されている秘密組織『イルミナティ』の一員という説も根強くあります」

 前述の通り、フリーメイソンは古くから陰謀論の文脈で語られてきた。時代が変われどもその都度、復権したり形を変えたりして語られ続ける陰謀論の典型だ。

 昨年7月、神奈川県相模原市の障害者施設「やまゆり園」で起こった殺傷事件で逮捕された植松聖容疑者は、大島埋森・衆院議長に宛てた手紙にこう記した。

〈フリーメイソンからなるイルミナティが作られたイルミナティカードを勉強させて頂きました〉

 イルミナティカードとは、陰謀論をもとに作られたカードゲーム。戦後最悪の凶悪事件の犯人も、少なからず陰謀論の影響を受けていたと考えられる一文だ。

 以前は謎のベールに包まれていたフリーメイソンだが、最近は広報活動なども進み、組織の実態が見えつつある。それでも現在も「フリーメイソンが世界を支配する」という説は根強く囁かれている。

 安倍晋三首相がケネディ駐日米大使と握手を交わした際、「握手の方法がフリーメイソン式だった」として、安倍首相がフリーメイソンの一員だと言われたこともある。日米両大統領は、本人たちは一切言明していないにもかかわらず、一部ではどちらも「フリーメイソン」と根拠なく見なされているのだ。

※週刊ポスト2017年1月13・20日号

関連記事

トピックス

本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
2021年ドラ1右腕・森木大智
《悔しいし、情けないし…》高卒4年目で戦力外通告の元阪神ドラ1右腕 育成降格でかけられた「藤川球児監督からの言葉」とは
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン