国内

今はシニアデーもある! リターン・スキーヤーの楽しみ方

オバ記者実践するリターン・スキーの楽しみ方

 30年ぶりに重~い腰を上げ、板をはいたのは2年前。だが、雪山は想像以上に寒く、足は踏ん張りがきかず。たった1本滑って温泉へドボン。このまま敗退するか…。「いんや!」と、還暦目前に、むっくり立ち上がり、オバ、日帰りスキーにいざ、行かん。女性セブンの名物記者・オバ記者(59才)が綴るリターンスキールポ――。

 * * *
 オバがスキーを始めたのは茨城の高校生のとき。町の青年団に誘われて、夜のスキーバスに乗ったのよ。

 あれから毎年、冬が来るのが楽しみでね。スキー板をローンで買って夜行バスに乗って。直滑降、斜滑降、ボーゲンと順調だったのはここまで。急斜面で足をそろえるパラレルがどうしてもできなくてさ。

 それに夜行のスキーバスで着き、寝不足のまま滑るから、足首をねん挫してね。トイレだって洋式じゃないし、おしっこするだけで決死の覚悟よ。と、スキー昔話が始まったところで、北陸新幹線は「軽井沢~」。「ヒールで来る人もいます」という、軽井沢プリンスホテルスキー場営業リーダーの中西剛さんの言葉を真に受けて、スカート、手ぶらで来ちゃったけど、大丈夫かしら。

 すでにゲレンデには色とりどりのスキーウエアが滑り落りていて、それを見て、オバもまだまだ滑れるような…。

「ここ数年、『若いころ滑ったのよ』という中高年のお客様が増え、当社でも毎週水曜日はシニアデー。午前中、さーっと滑ってさっそうと帰って行く人もいます」(中西さん)

 白銀のゲレンデでシュプールを描く青春を再開させたのは、オバだけではないみたい。

 もし丸1日、休みがとれたらどうするか? 何も持たずにふら~っと新幹線に乗って、買い物するか温泉入るか、スキーにするか…。駅に降りてから決めよう、ってそんな時代になったのね。

 スキー場で借りられないのは、ゴーグルと手袋と帽子だけ。それだって売店で売っている。この便利さ。重い板をかついで、駅の階段をえっちらおっちら上った昔の自分に教えてあげたいわ。

 リターン・スキーヤーが、絶対にしてはいけないこと。それは、ゲレンデを見た途端、興奮してリフト乗り場に突進することだ。気持ちは20代の昔に返っても、体はあっちこっちにガタがきていて、気の若さではどうにも埋めきれない。

 そこで、オバが選んだのは、プライベートスクールに入ること。2時間で1万8000円と少々値は張るが、これが大正解。準備体操からはじめて、スキーに体を慣らしながら、滑る感覚を丁寧に思い出させてくれるので、自分のレベルに合わせて最も早く、確実に安全に上達することを実感。

 つい板先が気になり下を見てしまうオバに、「ぼくを見て。顔を上げてぼくを見て」だって。これよねぇ~。雪より白い歯の先生にこんなこと言われたら、長年、冬眠していた私の中の何かが大はしゃぎ。恥ずかしいほど体が軽いの。

 しかしイケメン効果には限界が。無理をしすぎたせいか、東京に帰ったら1週間、体がバラバラよ。でもすぐまた行くから、先生、待っててね。

※女性セブン2017年1月19日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン