国際情報

中国紙が「メイド・イン・ジャパンの失墜」と日本企業批判

人民日報が日本企業批判の意図は?

 中国共産党機関紙「人民日報」(電子版)は「メイド・イン・ジャパンの失墜」との見出しを掲げて、日本の優良企業の技術不正やデータ偽造などの不祥事によって、高品質を意味する「メイド・イン・ジャパン」の品質神話が崩壊していると指摘。「信頼を取り戻すためには100年かかるが、信用を失うには1分もかからない」などと述べて、近年、スキャンダルが相次いでいる日本企業の体質の変化を厳しく批判している。

 しかし、これについて、ネット上では「このようなスキャンダルは一部の企業のこと。中国では偽の食品や薬品など、不正は日本の比ではない。自分のことを棚に上げて、日本のことを批判できるのか」などとの書き込みがみられる。

 同紙は「日本人は真面目で細やかというのが一般的なイメージだろう」と書き出したあとで、「ところが近年、日本企業の不正問題とスキャンダルが相次ぎ、経営者たちがスポットライトを浴びながら頭を深々と下げ謝罪するシーンをたびたび目にするようになった」と指摘。

 具体的な例として、三菱自動車の燃費データ不正問題や東芝の不正会計問題、東洋ゴムの防振ゴム製品の性能データ改竄問題などを挙げている。

 そのうえで、三菱自動車も東芝なども名門企業だが、「経営層は保守的で、社員は上司の言いなりという社風」がこれらの不正を生み出したと分析。「日本企業の不正は、一部企業のみの行為ではなく、業界の慣例になっている。さらには『業界総崩れ』の状況もある。相次ぐ一連の不正事件は、日本社会を震撼させている」と日本企業の体質を厳しく批判している。

 最後に、日本企業の不正について、「日本経済の長期低迷、国内市場の飽和、企業間の激しい競争、国際市場における日本企業の劣勢」がといった深いレベルの問題が原因と結論づけている。

 しかし、これについて、ネット上では「日本企業の不正ばかりを論じているが、中国企業の不正は日本以上だ。食品偽造などの偽造問題はもとより、アイデアの模倣やパクリは遊園地やキャラクターなど、あふれるほど存在する。中国は『人の振り見て我が振り直せ』という謙虚な姿勢が必要だ」と逆に中国を批判する書き込みがみられる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン