「結婚して1年。毎月2~3回チャレンジしてるけど、先の方しか入らない。いざそうなると体がこわばる。したいのになんで…」(35才・女性)

「結婚して数年。指は入るのに挿入ができない。旦那が言うには狭すぎて入らないと。お互い中途半端なセックスになってしまって、夜が苦痛」(29才・女性)

 こだまさんが「夫の性器を挿入する」という執着から脱却したきっかけは、当時働いていた小学校で起きた事件だった。

「担当をしていたクラスで学級崩壊が起きました。それで精神を病んでしまったんです。誰にも言えない気持ちをネットに書いたら、何人もの男性から連絡がくるようになった。私は目の前の現実から逃げるように、次々と体を重ねていました」(こだまさん)

 自分が見ず知らずの人とセックスをする一方、夫が隠れて風俗に通っていることを、こだまさんは知っている。それでも夫婦の関係は変わらなかった。セックスが一度もない。子供もいない。それでも一緒にいたいとこだまさんは話す。

「結婚して17年。まともにちんぽが入らないのに離れずにいるなんて、恋人や夫婦を超越して血縁関係のようだと思います。体で繋がらなかった分、長い時間をかけて精神的な結びつきを強くした。おかげで兄妹のような関係でいられるんだと思います。他人には異常に見えるかもしれないけど、こういう夫婦の形もある。私は、夫と隣り合って根を張る老木のように、共に朽ちていければ幸せです」(こだまさん)

 こだまさんは人生最後の日まで、この本の存在を夫に内緒にしておくつもりだという。

※女性セブン2017年2月9日号

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