《一つ一つのお仕事を大切になさりながらお務めを果たしてこられているお姿を拝見し、深い感慨の念を新たにしております。そして、今年8月の天皇陛下のおことばは、テレビ放送を厳粛な思いで拝見し、陛下のお気持ちを重く受け止めております》

 決意を新たに来たる日の務めを果たされようとしている雅子さま。ある皇室ジャーナリストは、飛躍の鍵は「海外訪問」にあると推察する。

「元外務省のキャリアウーマンである雅子さまは『皇室外交』を果たされる意欲をもって皇室に飛び込まれました。満足にできない期間が長く続きましたが、皇后となった暁には、伸び伸びと活躍されるでしょう」

 実際、現天皇の即位(1989年)後、美智子さまは1991年の東南アジア訪問でタイ、マレーシア、インドネシア。翌1992年に中国、1993年にはベルギーへのご旅行と、ヨーロッパ訪問でイタリア、ベルギー、ドイツ。さらに1994年にアメリカとフランス、スペインと毎年のように海外に足を運ばれた。

  一方、雅子さまは1993年の結婚の翌1994年と1995年に中東のサウジアラビアやオマーン、クウェートなどを訪問されたが、その次に海外を公式訪問されたのは約8年後の2002年12月のニュージーランドとオーストラリア。これに先立って行われた会見では、「外国訪問をすることがなかなか難しいという状況は、正直申しまして私自身その状況に適応することになかなか大きな努力が要ったということがございます」と満たされない思いを吐露された。

 前述したデンマークやマレーシア訪問は、雅子さまにとって来たるべき日のための「助走期間」なのだろう。

撮影/雑誌協会代表取材

※女性セブン2017年2月9日号

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