小池知事は味方を増やすため、今夏の都議選に自身の政経塾「希望の塾」の塾生の中から候補者を擁立する考えを明らかにしている。
「小池劇場」の第二幕としては面白いかもしれないが、たとえ「小池新党」を作って“小池チルドレン”を増やしたとしても、何の助けにもならないと思う。それどころか下手をするとスキャンダル都議が続出するだろう。小沢チルドレンや橋下チルドレンがどうなったか見れば、その辺は容易に予測がつくというものだ。
たしかに小池知事は頭の回転が速いし、喧嘩が強いという自信があるのかもしれないが、大組織のリーダーの経験はほとんどないから、都議会公明党が見方になっても、老獪な自民党都議や“身内”の都庁職員と敵対したままでは、ほとんど勝ち目はない。
民主党が政権を取った直後に延々とやった「仕分け」の女王・蓮舫現・民進党代表は、大山鳴動してネズミ1匹ほどの成果しか出していない。テレビやネット中継で戦いを見せる今のやり方を変え、東京が組織で良い方向に動くように導いてほしい。
※SAPIO2017年2月号