国内

「生長の家」が脱原発、自然との共生を前面に打ち出す理由

生長の家総裁の谷口雅宣氏 写真/渡辺壮一

 近年、環境保護運動に注力する新宗教団体「生長の家」。昨年の参院選では安保法制にともなう憲法解釈の変更、原発政策を巡り「与党とその候補を支持しない」方針を打ち出した。谷口雅宣・生長の家総裁(65)に、ジャーナリストの小川寛大氏が、原宿から富士山麓へ本部を移転した理由、宗教離れが進む日本と教団について聞いた。

 * * *
 山梨県北杜市。富士山麓、 標高1320mの森の中に「生長の家」国際本部はある。東京・原宿からこの地に教団本部の機能を移転したのは2013年のこと。約2万坪の敷地に並ぶログハウス風の建物すべてに太陽光パネルが設置され、木材チップを使ったバイオマスとの併用で、教団施設で使用する電力の大半を賄う。谷口雅宣総裁は、教団の理念として「脱原発」「自然との共生」を前面に打ち出している。

──本部移転の理由は何か。

谷口:われわれは、現代人の“都市化”した生活に、非常に危ういものを感じています。あふれるモノに囲まれ、ネットやスマホから洪水のように流れてくる情報に振り回されている。欲望は留まるところを知らず、『人間とは何なのか』を考える余裕もない。

 東日本大震災は、そのことを日本人に教えてくれる契機となりました。原子力発電所という、人間が制御できないほどの危険なものを、都市生活を成り立たせるために使っていた。しかもそれは首都圏の電力を賄うために、東北地方に建設されていた。人間は、このままの都市生活を送っていくべきなのか。これ以上、都市化と本来の人間生活は共存しえない段階に来ているのではないか。生長の家としては今後、そういうことを考え、訴えていきたい。

関連キーワード

トピックス

女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
大谷翔平(写真/Getty Images)
《昨年は騒動に発展》MLBワールドシリーズとNPB日本シリーズの日程が“まるかぶり” NHKがワールドシリーズ全試合放送することで新たな懸念も浮上 
NEWSポストセブン
森下千里衆院議員(共同通信社)
《四つん這いで腰を反らす女豹ポーズに定評》元グラドル・森下千里氏「政治家になりたいなんて聞いたことがない」実親も驚いた大胆転身エピソード【初の政務三役就任】
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(HP/時事通信フォト)
「私嫌われてる?」3年間離婚を隠し通した元アイドルの穴井夕子、破局後も元夫のプロゴルファーとの“円満”をアピールし続けた理由
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン
小野田紀美・参議院議員(HPより)
《片山さつきおそろスーツ入閣》「金もリアルな男にも興味なし」“2次元”愛する小野田紀美経済安保相の“数少ない落とし穴”とは「推しはアンジェリークのオスカー」
NEWSポストセブン
aespaのジゼルが着用したドレスに批判が殺到した(時事通信フォト)
aespa・ジゼルの“チラ見え黒ドレス”に「不適切なのでは?」の声が集まる 韓国・乳がん啓発のイベント主催者が“チャリティ装ったセレブパーティー”批判受け謝罪
NEWSポストセブン