ビジネス

銀行・生保の顧客満足度 大手が上位に入らないのはなぜか

銀行や生保の顧客満足度で大手がランクインしない理由は?

 様々なサービスに対する消費者の満足度を調査してランク付けする「顧客満足度調査」(2016年度 サービス産業生産性協議会調べ)。その銀行部門でのランキングはというと、1位は『新生銀行』、2位は『ソニー銀行』、3位は『住信SBIネット銀行』、4位は『セブン銀行』、5位は『じぶん銀行』となっている。

 ご覧のとおり『三菱東京UFJ銀行』、『みずほ銀行』、『三井住友銀行』の3大メガバンクが入っていない。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんが言う。

「『新生銀行』は、あまりメジャーではないけれど、もともとお金に詳しい人には人気の高い銀行です。住宅ローンの金利が低いし、振込手数料が一定回数無料だったり、Tポイントがもらえるキャンペーンもあります。また、個人の顧客でも個室ブースで対応してもらえるのもVIP感があってうれしい。

『ソニー銀行』と『住信SBIネット銀行』はどちらもとにかく使い勝手がいい。振込手数料の一定回数無料サービスもあるし、他行から手数料無料で自動的に入金してくれる仕組みもある。『ソニー』は外貨手数料が安くなるキャンペーンを頻繁にやっていますし、『住信SBI』は住宅ローンを1円以上1円単位で繰り上げ返済できます。次の『セブン銀行』は、膨大な数のATMを武器に、今、着々と浸透してきています」

 もちろんメガバンクのサービスは納得の満足度のハズ。ただその安定感が「意外にいいサービス」の新興銀行に負けを喫したことになったわけだ。

 生命保険の顧客満足度ランキングでは、1位が『コープ共済』、2位が『都道府県民共済』、3位が『全労済』、4位が『アフラック』、5位が『メットライフ生命』だった。共済が1~3位を占めるという結果になった理由を畠中さんが解説する。

「負担の少ない掛け金が好感を得ているのだと思います。例えば『都道府県民共済』は掛け捨てとはいえ、2000円で入れる。景気があまりよくならず収入が増えない状況で、掛け捨てでもいいから安く保険に入りたいというニーズが強いです。特に若年層にはリーズナブルに見えて支持されています」

 では、『明治安田生命』や『日本生命』など大手が選ばれていないのはなぜか。

「『コープ共済』は組合員にならないと入れないので、自分で考えて選んで入った人が多いですが、大手は人にすすめられたり、おつきあいで内容がわからず入ってしまった人も多いと思います。大手の保険料が高いわけではありませんが、自分でもよくわかっていないから満足度も高くならずに、選ばれていないのではないでしょうか」(畠中さん)

 損害保険での顧客満足度は1位が『セゾン自動車火災』、2位が『ソニー損保』、3位が『三井ダイレクト損保』だった。 社長自ら「満足度を高めるため、事故対応力を充実させる」と語っているとおりの親切な対応ではじめての1位になった『セゾン』。「安い。他社との差が1万円あった」と、お値段を喜ぶ声も聞かれた。

※女性セブン2017年3月9日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年、第27回参議委員議員選挙で使用した日本維新の会のポスター(時事通信フォト)
《本当に許せません》維新議員の”国保逃れ”疑惑で「日本維新の会」に広がる怒りの声「身を切る改革って自分たちの身じゃなかったってこと」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
寮内の暴力事案は裁判沙汰に
《広陵高校暴力問題》いまだ校長、前監督からの謝罪はなく被害生徒の父は「同じような事件の再発」を危惧 第三者委の調査はこれからで学校側は「個別の質問には対応しない」と回答
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン