ライフ

愛する犬猫が「極楽往生」できるか否かの大論争勃発

「ペットの死」を宗教的にどうとらえるべきか

 いまや1兆4000億円超となった日本のペット市場。核家族化や少子高齢化の影響などもあり、「かけがえのない家族」として愛犬・愛猫の存在感はいっそう増している。そんな最愛の存在が亡くなれば人間と同じように葬儀を行なって弔いたい、一緒のお墓に入りたいと願うのもうなずける。ペットと共に眠れる墓地なども登場して人気だ。そんな時代の要請のなか、「ペットの死」を宗教的にどうとらえるべきかという議論が過熱している──。

 宗教界で「動物は極楽往生できるのか?」という大論争が巻き起こっている。

 事の発端は昨年9月、京都・佛教大で行なわれた「浄土宗総合学術大会」だ。圓通寺(大阪)の安達俊英住職は、浄土宗始祖・法然上人の「動物は仏教の教えに巡り合えず、長い間輪廻を繰り返すことになる」との法語を根拠に「動物は順次往生できない」と持論を展開した。「極楽往生」とは「死後、仏様の住む極楽浄土に、菩薩となって生まれ変わること」を、「順次往生」は「死後、すぐに極楽往生をすること」を指す。

 しかし、この大会に同席していた大正大学・林田康順教授は「回向(死者の成仏を願って仏事供養すること)によって動物も順次往生できる。大事なペットを亡くした方に往生できないというのではなく、法語を用いて順次往生を説くことができるのでは」と反論したのである。

 議論の発端をつくった安達氏が話す。

「仏教では基本的に六道輪廻(生前の行為の善悪によって、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上へと生まれ変わりを繰り返すこと)を説きます。法然上人は、『めったなことでは転生できない人間界に生まれたのだから、この一生で念仏して往生を遂げましょう。もし、念仏を唱えなければ、地獄、餓鬼、畜生の“三悪道”に堕ちるかも』とおっしゃっている。

 畜生とは犬や猫といった動物のことですが、一度落ちるとなかなか抜け出すことができない。動物の身のままでは念仏を唱えることができないわけですから、犬や猫はそのままでは極楽往生できないというのが私の主張です」

関連キーワード

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン