国内

“愛国教師”が語る 「森友・籠池さんは頑張ってはる」

愛国教育は全国に広がりつつあるという

 運動会の選手宣誓で園児らに「安倍首相がんばれ」と連呼させ、「教育勅語」を暗誦させ憲法改正を啓蒙する──国有地払下げ問題の渦中にある森友学園が経営する“愛国幼稚園”が波紋を呼んでいる。世間はこれを異端視するが、実はこうした“愛国幼児教育”は、全国で広がりつつある。

 意外にも森友学園の籠池泰典理事長は、関西の保守系教育界では名の知れたちょっとした“スター教育者”だった。“愛国教師”を自認する大阪の高校教師は言う。

「籠池さんが頑張ってはるのはよく知っている。幼稚園児に教育勅語を教えて、我々の間では評価されています。籠池さんはいろんな講演会に呼ばれて、私も何回も聞きに行ったことがあります。

 籠池さんは“幼稚園でやっても小学校に行くと忘れてしまう”ということで、“小学校を作りたい。幼稚園から小学校という流れでないとダメ。小学校に行くと日教組(日本教職員組合)の先生に考えを捻じ曲げられてしまう”と心配されていた。籠池さんの考えに同調する教育者も多く、講演会で横のつながりもできる」

 籠池理事長が表に出づらい今でも、この3月19日に兵庫県で開かれる「日本の歴史文化研究会」の歴史教育セミナーには、籠池理事長の娘で瑞穂の国記念小学院開校準備室長の籠池町浪(ちなみ)氏がパネリストとして呼ばれている。このセミナーには、自民党・山田賢司衆院議員も出席が予定されている。

 いまでこそこの学園を批判しているが、産経新聞はほんの2年前(2015年1月8日付大阪版)、「安倍首相夫人・アッキーも感涙 園児に教育勅語教える“愛国”幼稚園」という記事で、〈安倍晋三首相夫人が同園を訪れたとき、園児らのかわいらしくもりりしい姿を見て、感涙にむせんだという〉と、昭恵夫人の様子を伝えながら、この幼稚園を称賛する記事を載せていた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン