今や「司会者」として不動の地位に


 1つ目の背景は、後半コーナーの行き詰まり。同番組は2部構成で、当初は前半に「国民から寄せられた怒り」、後半に「新三大〇〇調査会」が放送され、両輪として前者が女性中心のライト層、後者が男性中心のコア層をつかんでいました。

 しかし、現場のディレクターたちは後半コーナー「新三大〇〇調査会」のネタ選びに相当苦労していたのです。私は過去に同コーナーの有識者を担当したことがあり、その後も5人のディレクターさんから何度もネタ提供を求められてきました。ところが3~7案を繰り返し出しても「ただ面白いだけではダメ」で採用されないなど、基準が厳しかったのです。

 苦労しながら放送しているうちにネタの幅が狭くなり、『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)を超えるニッチなものばかりになったことで、かつてのような視聴者の熱狂がなくなってしまいました。

 昨年から新コーナー「記憶調査委員会」「もうすぐこうなる調査会」「今週の怒られたさん」が次々に登場。ただ、いずれも「新三大〇〇調査会」ほどの人気を集めることができていません。ディレクターさんたちと話している感覚では、「前半の“怒りネタ”はまだまだ絞り出せる」ものの、「後半のネタに困っている」というのが実情の気がします。

◆怒りと毒舌は番組もタレントも飽和状態

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