2つ目の背景は、怒りや毒舌をベースにした番組とタレントが増えすぎたこと。
『バイキング』(フジテレビ系)、『好きか嫌いか言う時間』(TBS系)などの怒りや毒舌をベースにした番組が増えた上に、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)が「怒ってます企画」を連発するなど他の番組にもその傾向が見られます。
それらの番組には、坂上忍さん、梅沢富美雄さん、高嶋ちさ子さん、遥洋子さん、フィフィさんらが出演し、怒りや毒舌を全開。そこに、水道橋博士さん、小藪一豊さん、おぎやはぎ、カンニング竹山さんら怒りや毒舌のキャラとして知られる芸人が加わって盛り上げるなど、タレントも飽和状態なのです。
このような怒りや毒舌をベースにした対立の構図に、視聴者はすっかり慣れてしまいました。今や『怒り新党』はマイルドな部類に入るほどで、怒りや毒舌の鋭さは感じません。それだけに、新番組『かりそめ天国』を真逆のふわっとしたコンセプトに振り切ったのは納得です。
◆マツコと有吉が次のステージへ