ひと昔前、ふた昔前までは、「バレンタインデーは営業デー」と言われていて、特にグラビアアイドルやセクシー女優は、大量のチョコを抱えてテレビ局のみならず制作会社回りもしていたものである。
だが昨今は、「バレンタインデー当日に会う人にだけ」と、かなり縮小ムード。なかには、前述したように「禁止」の番組もあるし、「先輩の女性タレントが男性スタッフへのチョコを用意していないのに後輩の私が出しゃばるというのも…」と、せっかく用意して行っても渡さずに帰ることもあるらしい。
もっとも意外だったのは、手作りチョコなどを含め、もっともバレンタインデーを大切にしているであろう10代〜20代前半の女性アイドルグループのメンバーのバレンタイン事情だ。
「今年のバレンタインですか? どうだったかなぁ。収録日とバレンタインデーがちょっと離れていたからか、あげている子は居なかった気がします」とは、某アイドルグループの冠番組を担当する女性プロデューサーの弁。
かつて私は、おニャン子クラブのバレンタイン事情を目の当たりにしたことがあるが、あの時代の女性アイドルは、かなり律儀にチョコを配っていたものだ。
もちろん、大手芸能プロに所属しているメンバーと、していないメンバーとでは、チョコの価格に大きな差があり、前者は明らかに事務所が用意しているモノに見えた。いまだに持ち歌が使われている国生さゆり。当時、彼女は森永乳業のCMキャラクターをしていたので、森永製菓のチョコレートを利用していたような記憶がある。
いまでいうと、ロッテのチョコレートのCMに出ている広瀬すず、土屋太鳳、松井愛莉らは、当然のことながら同社のチョコを利用。もちろんスポンサー提供。「乳酸菌チョコ」の吉田羊、小松菜奈も同様だろう。実際、時期は異なるが、楽屋見舞いに訪れた人たちへのお土産に吉田は乳酸菌チョコを渡していた。
意外にも慎ましやかで、大量のチョコレートが飛び交っているとはとても言えないテレビ局のバレンタインデー事情。
当然、その“お返し”も、“それなり”だし、件のベテラン女性スタッフらが言うことには、「もっとも回収率が悪いのがテレビ局ではないか」とのこと。「番組制作者で、真昼間からチョコレート売り場に居るような人は、ロクなもんじゃないしね」と嗤う。
そして、冒頭の佐野瑞樹アナだ。確か佐野アナは、現在シングル。ホワイトデーの贈り物で「これはスゴイ」「センスがいい」と言えるモノは、「実は、その男性の奥さんのセレクトがいいという場合が大半なのである。
そもそも、“お返し”することを憶えている人も少なく、しかも、女子トレンドについて意外にも“情弱”な人だらけの男性が多いテレビ局…。佐野瑞樹アナのように女性たちから総ツッコミ&ブーイングされたくなければ、日曜日、デパートや大型商業施設を覗いてみるべきだろう。
果たして今年のホワイトデーは…どうなることやら。