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2017.03.25 07:00  女性セブン

室内の墓参りに来た85才、かつては抵抗感あったが今は満足

500万円の特別個室はホテルに例えればスイートルーム

 折しもお彼岸の今、中高年以上の人にとって大きな悩みとなっているのが、お墓をどうするかという問題だ。少子化や遠距離などさまざまな事情で無縁化した数多の墓が社会問題になっている。そんな中、改葬先として近年、急速に数を増やし、大きな注目を集める「室内墓」とはどんなものなのだろうか? 「新宿南口徒歩3分」のキャッチフレーズで知られる新宿瑠璃光院白蓮華堂を訪ねたノンフィクションライターの井上理津子さんがレポートする。

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 お墓参りに来た人に、話を聞けた。世田谷区の小川友英さん(85才)。とてもその年齢には見えない、元気な女性だ。

「昭和の終わりに亡くなった夫も私も東京の生まれ育ちですが、もとは立派な先祖代々のお墓が平塚(神奈川県)の天台宗のお寺にあったんです。電車とバスを乗り継ぎ片道2時間かけてお墓参りに毎月通っていましたが、大変でした。都内に移すか移すまいか。10年悩んだ末、ここを見て一目で気に入っちゃったんです」

 室内墓に抵抗感を持つ層はいる。小川さんもまた当初はそうだったと言う。洋家具商だった亡き夫は10人きょうだいの長男。大家族だった頃が懐かしい。平塚のお墓には、夫とその両親、妹、弟の5人が入っていた。

 小川さんには娘が2人。嫁いでいる。自分が、小川家のお墓の「片をつけないといけない」と自覚していたから、天台宗の本山、比叡山への納骨を考え、2、3度見学に行った。「決心がつかなかったのは、いかんせん京都だから。私も、存命の夫のきょうだいも、そうたびたび京都まで参れませんでしょう?」

 同居する次女夫婦が建築士で、新宿瑠璃光院白蓮華堂の設計者、竹山聖氏とご縁があるそうだ。「内覧会の案内が来たから、お母さん、一緒に見に行かない?」と誘われたが、「室内のお墓なんて」と行かなかった。墓相学の先生の教えを受けた時期があり、小川さんにとって「骨は土に返す」が命題。5人の遺骨は、夫と共に朱書きした108枚の写経の紙に包んでお墓に入れていたのだ。

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