国際情報

中国新型短距離弾道ミサイル 台湾と在日米軍基地に向け配備

標的への着弾の誤差は10m以内とされる

 中国の新型短距離弾道ミサイル「東風(DF)16」が台湾や沖縄など日本駐留米軍基地やグアムやサイパンの米軍基地および向けて配備されていることが分かった。台湾の国防部(国防省)が立法院(国会に相当)への報告で明らかにしたもので、米国防総省が2016年5月に公表した報告書でも配備について記載があり、射程は800~1000kmとしている。DF-16が台湾や日本、米国に向けて配備がなされていることが確認されたのは初めて。

 また、標的への着弾の誤差は10m以内とされるほど正確で、台湾本島に精密攻撃を行うことができるほか、ミサイル防衛(MD)システムを突破する能力があり、台湾や日本にも配備されている地対空誘導弾パトリオット(PAC3)などのMDシステムが無力化される可能性があるだけに、大きな軍事的脅威となる。

 DF-16は2011年に台湾の国家安全保障局の蔡得勝局長がその存在を認めた中国の新型戦術弾道ミサイルで、その外観は2012年になって中国のインターネット上で紹介された。また、2015年9月、北京で行われた抗日戦争勝利70周年を記念した大規模な軍事パレードにも登場し、初めて実物が公開された。

 また、複数の弾頭が積載可能で、核弾頭、高性能榴弾、クラスター弾頭、ピンポイント攻撃を可能とする精密誘導弾、強固に防御された地下バンカー攻撃用の地中貫通型など各種タイプの弾頭が用意されると推測されている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン