ライフ

【法律相談】中古物件の屋根裏にタヌキ 駆除費用は誰もち?

駆除費用は誰もちか?

 新年度が始まるこの時期は、1年でもっとも移動が多い時期。新築に手が届かなければ、中古の手頃な物件を求めるという手があるが、購入した中古物件の屋根裏にたぬきの親子がいた場合、駆除費用を前の持ち主に請求できるか? 弁護士の竹下正己氏が回答する。

【相談】
 前の持ち主がマンション購入のため売り出された中古の建売住宅を買いました。しかし、住み始めたところ、屋根裏がうるさいのです。どうやら、たぬきの親子が住み着いているようです。たぬきの親子は以前から屋根裏を住処にしていたのは間違いなく、駆除費用を以前の持ち主に請求してもよいですか。

【回答】
 予定されていた本来の性能や品質がないことを瑕疵といい、民法では売買の目的物に隠れた瑕疵があったために、契約目的を達成できないときは、買主は契約の解除をすることができ、契約解除できないときは、損害賠償を請求できます(瑕疵担保責任といいます)。

 たぬきの親子の棲息が、住宅の瑕疵(かし)に当たり、そのことをあなたが過失なく知らなかったとすれば、売主に瑕疵担保責任を追及できます。住宅は人が住むための建物ですが、単に寝泊まりすれば足りるものから、ハイグレードな邸宅までさまざまで、備えておくべき性能品質も違います。他方、住宅に入り込む動物といっても、ハエや蚊、ゴキブリ、シロアリからねずみまで沢山の種類があります。

 例えば、シロアリなどでは取り壊し前提のような住宅でない限り、瑕疵になるように思いますが、それ以外は住宅の建築年数、価格、等級に対応して判断していくことになるでしょう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
新宿・歌舞伎町で若者が集う「トー横」
虐待死の事例に「自死」追加で見えてきた“こどもの苛烈な環境” トー横の少女が経験した「父親からの虐待」
NEWSポストセブン
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン