国内

森友学園疑惑に喜ぶ霞ヶ関のスキャンダル官僚たち

騒動で喜んでいるのはマスコミだけではない(籠池泰典氏)

 テレビも新聞も連日、森友学園疑惑で一色。当然、ほかのニュースの扱いは小さくなる。これで得をしたのは、築地市場の移転問題で形勢不利になってきた小池百合子・東京都知事だろう。喜んでいるのは霞が関のスキャンダル官僚たちも同じだ。

 防衛省では、国会で「廃棄した」と説明していた南スーダンに派遣された国連PKO(平和維持活動)部隊の日報を陸上自衛隊がすべて保管していたことが発覚。組織ぐるみの情報隠蔽の疑いで特別防衛監察が行なわれることになった。

 自民党防衛族議員が語る。

「本来なら野党が鬼の首を取ったように国会でこの日報隠し問題を追及していたはず。防衛省は次官をはじめ幹部が処分され、とくに陸自は陸幕長など制服組トップのクビが飛んでもおかしくなかった。それが『日報はすでに公表したから問題ない』という説明でウヤムヤにできそうなのは籠池のおかげだ」

 内閣官房副長官補、防衛庁運用局長などを歴任した柳澤協二氏はこう嘆く。

「日報問題もそうだが、本来なら“南スーダンのような危険な場所に自衛隊を出してよかったのか”といった本質的な議論が国会で行なわれるべき。森友学園も政治への信頼という点で重要な話だが、こちらは人の命の問題だ」

 大量の処分者を出した文科省の天下り斡旋問題では、同省人事課が外務官僚の大学教授就任を仲介していたことが明らかになり、文科省から外務省に飛び火した。

 この問題も「天下りじゃ視聴率が取れない」(民放記者)という理由でテレビは全く報じない。霞が関の役人たちは「文科省で火は食い止められた」(外務官僚)とニンマリしている。

※週刊ポスト2017年4月14日号

トピックス

真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン