2010年のスキー旅行は、“いじめ”による愛子さまの不登校問題のまっただ中。2014年には、皇太子ご夫妻の務めではないにしろ、皇室にとって重要な両陛下の伊勢神宮参拝(3月25~28日)と日程が重なった。2015年にも、帰京翌日に行われたデンマークのフレデリック皇太子夫妻との晩餐会を欠席された。

 度重なるタイミングの悪さに、「雅子さまは“公”より“私”を優先しすぎる」と囁かれるようになった。だが、2005年から数えて13年目を迎えた“逆風旅行”にはまったく知られていない“公”の目的もあった。スキー場関係者が明かす。

「ゲレンデのスキー客に挨拶程度で声をかけられるだけでなく、実は雅子さまは宿泊されるホテルで、人々と積極的に交流の場を持たれてきました。ホテルは貸し切りなのですが、ホテルやスキー場の関係者のほか、地元の人、スキー客なども訪れて、雅子さまは終始和やかに、相手に合わせて話題を変えてお話しされるのです。外国のかたには、流ちょうな英語で話しかけられていました。東日本大震災の被災者がいたときには“大変だったでしょう。大丈夫でしたか?”とお声がけされていました」

 両陛下が続けられてきた「祈りの旅」を雅子さまがしっかりと受け継がれている証左だろう。雅子さまに限らず、皇族方は皇室を取り巻く批判に対して、まっこうから反論する手段を持たない。

 それでも雅子さまは、皇后となる日に向けて、ただ黙々と務めを果たされている。

撮影/雑誌協会代表取材

※女性セブン2017年4月20日号

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