「競技ではライバルをごぼう抜きする柏原選手が、SNS上では趣味のアニメ話ばかり。結果、陸上ファンの枠を超え、これまでスポーツに関心を持たなかったアニメや声優ファンの声援も受けるようになりました」
選手側の自己表現の幅も広がった。
「選手名鑑の『好きな芸能人』欄にアニメ声優を堂々と書く選手が増え、ゴールの瞬間に“ジョジョ立ち”(漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の決めポーズ)をする選手(2013年箱根10区を走った順天堂大・堀正樹)まで現われた。レースの楽しみ方の幅は大きく広がったのです」(同前)
怪物ランナーの残した意外な功績である。
※週刊ポスト2017年4月21日号