動機がハッキリしているのは二世力士だ。この3月は高卒で朝日山部屋入りした松澤亮英(松澤)がいる。父は速攻の突き押しでF1相撲と呼ばれ、幕内優勝2回を誇る元関脇・琴錦(現・朝日山親方)だ。入門のきっかけは「もともと父に誘われていた」としている。ただし、調理師を志望する気持ちもあったといい、「服部栄養専門学校(東京都渋谷区)にも合格し入学金も納めていたが、最後は自分で決めて入門」したと回答している。目標とする力士はもちろん、「父である琴錦関」である。
荒汐部屋へ入った大波は兄2人が同じ部屋にいる。阿武松部屋の中尾勇聖(勇聖)と、田子ノ浦部屋の関塚太一(関塚山)も同部屋に兄がいる。
「兄弟が同じ部屋に入るのは、親の意向が影響していることが多い。兄がいると新弟子イジメを受けにくいだろうという考えがあるのでしょう」(若手親方)
いずれにせよ多彩なアンケート回答を見ていると、体重182kgでアマ横綱・学生横綱のモンゴル出身、バーサンスレン・トゥルボルド(錦戸部屋)から、中学時代は野球で市選抜に入ったという最軽量67kgの浦崎恭乃介(琴浦崎、佐渡ケ嶽部屋)まで、新弟子たちが土俵上でどんな活躍を見せるかがますます楽しみになってくる。
※週刊ポスト2017年4月28日号