「カドミウムは海底に多く、貝類やイカ・タコの軟体動物、エビやカニなどの甲殻類の体内に入りやすく、それらの内臓に蓄積される。なかでもホタテは他の魚介類に比べてもカドミウムの蓄積濃度が高い。
東京都立衛生研究所理化学部微量分析研究科の研究者らが、2002年に東京都中央卸売市場で購入した約20個のホタテを調査したところ、貝柱の横にある黒い部分の中腸腺(ウロ)に、国際基準値を大幅に超える18.8mg/kgものカドミウムが含まれていました。
ウロは食用外ですが、一部では“この苦味が旨い”といって食べる人もいます。この調査では、可食部であるホタテのオレンジ色の卵巣にも基準値を超えるカドミウムが検出されました」(前出・大西氏)
※週刊ポスト2017年4月28日号